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高機能性金属ポルフィリンの光励起電子移動過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62612505
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

大倉 一郎  東京工業大学, 工学部・生物工学科, 助教授 (90089821)

研究分担者 井上 義夫  東京工業大学, 工学部・高分子工学科, 助教授 (60016649)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードヒドロゲナーゼ / ポルフィリン / 電子移動
研究概要

均一系による光水素発生反応では, 電子供与体-光増感剤-電子伝達体-触媒によりなる4成分系がおもに用いられている. 当研究者らは, すでに4成分系において, 水溶性の亜鉛ポルフィリンが光増感剤として優れていること, 電子伝達体としてはメチルビオローゲンなどの各種ビピリジニウム塩が使用できること, 酵素ヒドロゲナーゼが触媒として優れていることを明らかにしてきた. 本研究では, より効率のよい光水素発生系の開発を目的として, 光増感剤と電子伝達体とを結合した高分子金属錯体の合成を行った. この錯体は光増感剤と電子伝達体との両方の機能を有し, この錯体と電子供与体, 触媒からなる3成分系で光水素発生が可能となり, 4成分系より効率のよい光水素発生が見られた. 具体的には, まずビピリジニウム塩と水溶性亜鉛ポルフィリンとを鎖長の異なるメチレン鎖を介して結合した金属錯体を合成した. ポルフィリンとしては, 水溶性テクトラフェニルポルフィリントリスルホン酸, テトラピリジルポルフィリンを使用した. ビピリジニウム塩としては, メチルビオローゲンをはじめ酸化還元電位の異なる各種2, 2′-および4, 4′-ビピリジニウム塩を用いた. 両者をメチレン鎖を介して結合し, メチレン鎖長を変えた金属錯体を合成した. これらと酵素ヒドロゲナーゼとを組み合わせた光水素発生反応をおこなったところ, 活性はメチレン鎖長に依存し, メチレン鎖5の化合物が特に高活性であった. これらの系では, 4成分系より高効率で光励起水素発生反応が進行していることがわかった. また, レーザーフラッシュ法を用いて電子移動過程の解析を行なったところ, 光励起されたポルフィリンがまず電子供与体により消光され, ポルフィリンが還元される. 次に還元されたポルフィリンから電子移動によりビピリジニウム塩が還元される反応材構であることがわかった.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] I.Okura,K.Kurabayashi,S.Aono: Journal of Molecular Catalysis. 42. 285-287 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] I.Okura,N.Kaji,S.Aono: Bulletin of the Chemical Society of Japan. 60. 1243-1248 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] S.Aono,I.Okura: Inorganica Chimica Acta. 137. 135-136 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] K.Otsuka,S.Aono,I.Okura: Chemistry Letters. 1987. 2089-2090 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] I.Okura,K.Kurabayashi,S.Aono: Bulletin of the Chemical Society of Japan. 60. 3663-3666 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 西坂剛,大倉一郎,絹見雄一: 日本レーザー医学会誌. 7. 139-140 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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