• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

変異蛋白質の安定性の定量的評価

研究課題

研究課題/領域番号 62616508
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

油谷 克英  大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (90089889)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードトリプトファン合成酵素α-サブユニット / 蛋白質の安定性 / 蛋白質の変性 / アミノ酸置換 / カロリメトリー
研究概要

蛋白質の機能はその特異的な立体構造に依存しており, またその立体構造形成の情報は蛋白質の一次構造の中に含まれている. このことは蛋白質のアミノ酸配列順序を変えることにより好みの機能または安定性を保持した蛋白質を設計することが理論的に可能であることを意味する. しかし, 一次構造から立体構造を予測する課題はまだ未解決のまま残されている. そこでこの課題解決の実験的アプローチとして, アミノ酸置換による変異型蛋白質の安定性を定量的に測定し, 置換残基の特性との関連を明らかにした. 具体的のは, 大腸菌のトリプトファン合成酵素α-サブユニットの49位Gluを他の19種のアミノ酸各々に置換した変異型蛋白質の安定性を測定した.
(1)変異蛋白質の安定性の定量的評価. 野生型及び18種の変異型α-サブユニットのpH7およびpH9での塩酸グアニジン変性曲線を解析することによって, 水中での変性のギブスエネルギー(△dG)を求めた. pH7での変異型各々の△dGの値は野生型の0.72-1.92倍に変化した.
(2)安定性の置換残基の特性との関連. α-サブユニットの49位残基は分子内部に埋もれているので, 置換残基の疏水性と野生型及び18種の変異型α-サブユニットの水中での△dGの値との関連を調べた. 芳香族残基(Trp, Tyr, Phe)への置換型を除いて, 置換残基の疏水性と△dGとは直線関係にあった. つまり, 分子内部49位の置換残基の疏水性の増加に比例してα-サブユニットの安定性が高められた. Arg置換型が物理化学測定に必要な量を得られなかったのは, 49位Argが分子内部でイオン化状態にあり, 疏水性が著しく低下したために
Arg置換型の安定性も著しく低下したと考えられる. また, 芳香族残基への置換型が直線関係から外れたのは, 他のアミノ酸に比べ残基容積が大きすぎたためとみられる.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yutani,K.: Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 84. 4441-4444 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Yutani,K.: J.Biol.Chem.262. 13429-13433 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Yutani,K.,: Biochemistry. 26. 5666-5671 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi