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ハロバクテリア細胞膜輸送とクロライドイオン

研究課題

研究課題/領域番号 62617502
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

加茂 直樹  北海道大学, 薬学部, 助教授 (10001976)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード高度好塩菌 / グルタミン酸透過 / バクテリオロドプミン / ハロロドプシン / Na共輸送
研究概要

高度好塩菌は4MNaclを基本培地とする高食塩濃度の環境下に棲息するバクテリアである. 細胞内のイオン組成は殆ど飽和に近いKclが主成分であると考えられており, 大きなNaとKの濃度勾配が細胞膜を隔てて存在する. 呼吸または光プロトンポンプであるバクテリオロドプシン(bR)がつくるプロトン駆動力および光クロライドポンプであるハロロドプシン(hR)がつくる膜電位によって駆動されるNa^+が1H^+アンチポターにより, Na^+排出される. K^+は内部負の膜電位により, ユニボーターを介して細胞内に濃縮される. この菌ではアミノ酸はすべてNaとのシンポートにより取り込まれると考えられている. グルタミン酸はNaと1:1の化学量論比で取り込まれ, その過程は電気的中性であると結論されている. しかしながら, グルタミン酸の取り込みにはNaの濃度勾配と光照射が必要であるが, この光照射の必要性は理解しがたい. 本実験はこの点を明らかにしようとした. その結果次のことが明かとなった. (1)Na勾配以外にも光照射が必要なことは, 他の駆動力が必要ではないかという疑問を生じさせる. hRや呼吸によって駆動されるclの取り込み系の存在を考えると, clの濃度勾配の関与も考えられるが, 実験結果はclの内向き, 外向きの濃度勾配は駆動力でないことを示した. (2)clを測定液から除くと, 光照射はグルタミン酸の取り込みには必要でなく, Naの勾配のみで十分であった. (3)bRの欠損した株を用いると, 測定液中にclがあっても, 光照射は必要なく, Naの勾配のみで取り込みが見られた. これらの事より以下のように推論した. グルタミン酸透過系はNaとの共輸送である. そして, 輸送系にはclと光照射(多分膜電位発生が真の原因)によって調節されているサブユニットを持つ. bR欠損株では, このサブユニットもまだ欠損している.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M. Demura: Biochim. Biophys. Acta. 894. 355-364 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] N. Kamo: Biochim. Biophys. Acta. 904. 179-186 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] M. Demura: Biochim. Biophys. Acta. 903. 303-308 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] N. Kamo: Biochim. Biophys. Acta submitted.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] N. Kamo: Biochem. Biophys. Res. Communi. Submitted.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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