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培養胃酸分泌細胞におけるH^+, K^+ポンプ活性とイオン・チャネルの協同

研究課題

研究課題/領域番号 62617507
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

岡田 泰伸  京都大学, 医学部, 講師 (10025661)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード胃酸分泌 / 培養壁細胞 / 管腔側細胞膜 / パッチクランプ法 / カチオンチャネル / Cl^-チャネル / H^+-K^+ポンプ
研究概要

胃壁細胞による胃酸分泌には, 分泌刺激によってtubulovesideから管腔側細胞膜へと組込まれるところのH^+, K^+ポンプと, 何らかのメカニズムで活性化される各種イオンチャネルが関与するものと考えられる. 管腔側細胞膜上で直接単一チャネル活動を観察するために, 我々が開発した培養ラット壁細胞系にパッチクランプ法を適用した. 分泌刺激前の管腔側細胞膜上においては, 25-40pSの単一チャネルコンダクタンスのNa^+, K^+, Cs^+をほぼ同等に透過させるところの非選択性カチオンチャネルの存在が見いだされた. このチャネルは細胞内Ca^<24>に対する依存性は示さなかった. 酸分泌刺激後には新たに15-25pSの単一チャネルコンダクタンスを持つところのCl^-チャネルの発現が同定された. 本チャネルのCl^-イオン選択性は高く, その活性はCl^-チャネル阻止剤SITSで抑制された. H^+, K^+-ATPase活性化による酸分泌をアクリジンオレンジ蛍光色素法によってモニターしたところ, 分泌レセプター刺激によって増大し, オメプラゾールによって抑制されることが明らかとなった. 細胞外の高濃度K^+はこれを更に促進し, キニンによっては強い抑制を受けた. またSITSによっても酸分泌能は著しい抑制を受けた. 以上の結果から, 管腔側細胞膜Cl^-チャネルが, H^+, K^+ポンプ活性と協同関係を機能的にもつことが結論された. Cl^-チャネル活性は酸分泌刺激後にはじめて出現するところから, このとき同時に管腔側膜に動員されるH^+, K^+ポンプとの分子的同一性が疑われた. しかし, オメプラゾール投与によってCl^-チャネル活性にはなんらの影響ももたらされないので, Cl^-チャネル分子とH^+, K^+ポンプ分子は機能的にみて部位を異にすることが結論された.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 小寺 徹: Cell structure and Function. 12. 715 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田 泰伸: 重点領域研究 バイオエナジェティクス 研究成果報告書. 52-53 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 上田 俊二: 日本生理学雑誌. 49. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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