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人類進化における遺伝子の動的進化

研究課題

研究課題/領域番号 62618503
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

植田 信太郎  東京大学, 理学部, 助手 (20143357)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード免疫グロブリン遺伝子 / 人類の進化 / 分子進化
研究概要

過去四半世紀の間に人類進化に関する分子レベルからの研究は大きな進展をみせたが, これからの研究は遺伝子上の点突然変異の蓄積の検索に主眼がおかれた. 点突然変異は遺伝子の構造を少しずつ変えていくことは可能であるが, 点突然変異の蓄積だけからではヒト化(種分化の遺伝的背景)を解明することは不可能である. 点突然変異以外の突然変異は, 遺伝子の構造ばかりでなく構成をも大きく変えることが可能である. 従って, 本研究ではヒトを中心に霊長類における点突然変異以外の突然変異による遺伝子の動的進化の様相, 特に多重遺伝子族における遺伝子構成の進化ならびに働く遺伝子の動態を中心に解析を行う. これにより, 生物種としてのヒトの遺伝的特性を明らかにし, ヒトへの種分化のメカニズムを分子レベルで理解するための手がかりを得ることを目的とした.
本年度は免疫グロブリン遺伝子CεおよびCα遺伝子群をチンパンジー, ゴリラ, オランウータン, テナガザルおよび旧世界ザル(カニクイザル)よりクローニングし, その詳細な遺伝子構造を明らかにすること共に, 先に我々が明らかにしたヒトのCεおよびCα遺伝子群との比較をおこなった. その結果, それぞれの系統において, 遺伝子重複・欠失・遺伝子変換・遺伝子組換え・プロセスト遺伝子の形成などの点突然変異以外の突然変異がくり直し生じてきたことが明らかとなった. これら点突然変異によらない定性的突然変異の解析から, ヒトに最っとも近縁な類人猿はチンパンジーであることが示された. また, チンパンジー, ゴリラ, オランウータンのプロセストCε遺伝子および近傍配列およそ2500塩基対の一次構造の比較による定量的解析からも, 定正的解析と同様, チンパンジーがゴリラよりもヒトに近いことを支持する結果がえられた.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ueda S.et al.: Cold Spring Harbor Symposium. 51. 429-432 (1986)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Sakoyama Y.et al.: Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 84. 1080-1084 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Ueda S.et al.: J.Mol.Evol.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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