研究分担者 |
谷口 維紹 大阪大学, 細胞工学センター, 教授 (50133616)
柳田 充弘 京都大学, 理学部, 教授 (80025428)
岩淵 雅樹 北海道大学, 理学部, 助教授 (30000839)
藤井 義明 東北大学, 理学部, 教授 (00098146)
鈴木 義昭 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (50132733)
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研究概要 |
村松はマリウスのリボソームRNA遺伝子転写因子TFIDを部分精製し, フットプリントを行った結果, この因子が-12から+40のコア・プロモーターに結合する他, -140に至る上流領域にも結合することを明らかにした. 鈴木は, カイコのフィブロインとセリシンの遺伝子を特異的に転写する組織特異的抽出液の作成に成功し, 細胞分化に転写のレベルで迫る第一歩を踏出した. 岩淵はヒストン遺伝子を導入した植物細胞を用いて, その転写調節領域を同定し, 更にそこに結合する因子を見出した. 藤井はチトクロームP450遺伝子上に外来異物により反応するXREを同定し, 且つそこに結合する蛋白質を認めている. 谷口はヒトインターフェロン遺伝子上に, ウィルス感染によって活性化を受けるDNA配列を見出し且つそこに作用する因子も同定しつつある. この因子は感染以前からそこに存在し, 感染によって活性化されるらしい証拠が得られた. 渡辺は免疫グロブリンH鎖のエンハンサー結合因子をほぼ単一迄精製した. 堤はアルドラーゼB遺伝子の調節領域に結合する蛋白質を同定し, その機能を追求中である. 半田はアデノウィルスの初期遺伝子の, 松井は中後期遺伝子の転写調節因子を同定しているが, 特に後者はDNA複製との関連に注目している. 安田はδクリスタリン遺伝子の組織特異的発現を支配する因子を追求している. 蛯名はインシュリンレセプター遺伝子, 石井はH-rasおよびEGFレセプター遺伝子の調節機能をIn vivoおよびin vitroの系で検討し, 制御領域に働くトランス作用因子を同定している. 小田はアデノウィルスEIAの13Sと12SmRNAをデキサ サゾンによって発現する系を用い, 両蛋白質共静止期の細胞をS期に進行させることを見出した. 山村は遺伝子移入マウスにより, ヒトのアミロイドポリニューロパシーにおけるトランスサイレチンの蓄積のメカニズムに迫りつつある.
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