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転写因子S-IIの生物学的機能及び, その遺伝子構造の解析

研究課題

研究課題/領域番号 62620506
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

名取 俊二  東京大学, 薬学部, 教授 (50012662)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1987年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードRNAポリメサーゼII / 転写因子 / S-II / CDNAクローン / 真核細胞 / 転写制御 / エールリッヒ腹水がん細胞
研究概要

転写因子S-IIは, 当初RNAポリメラーゼIIの活性促進蛋白として, マウスエールリッヒ腹水がん細胞から単離された蛋白である. S-IIに対する抗体が単離核におけるRNA合成を阻害すること, また, いわゆるManleyの系の中で, run-off産物の産生を特異的に阻害することから, S′-IIは真核生物の転写因子の一つと考えられるに至っている. 本研究では, このS′-IIのCDNAの単離を行い. その遺伝子の発現パターンを解析したものである. まずcDNAのクローニングについては, 常法に従って, 精製した蛋白の部分的なアミノ酸配列を決定し, それに対応するDNAプローブを準備した. 次に, このDNAプローブを用いて, エールリッヒ腹水がん細胞のCDNAライブラリーをスクリーニングした. その結果, 陽性のクローンをいくつか得たが, 最終的にはPSII-1, pSII-2, pSII-3と命名した三種のクローンを単離した. 塩基配列の分析の結果, pSII-1と3は同一のクローンに由来することがわかった. 一方, pSII-2はこれらの二つのクローンとは異なり, 5′上流部分に78塩基の特異的な配列が存在した. この配列の中にもMetのコドンがあるが, すぐに終止コドンが現れ, その後の配列は三種のクローンで共通であった. 一方, PsII-1および3では, pSII-2の78塩基に相当する部分の中にMetのコドンが一ヶ所あり, これが翻訳開始部位と考えられた. 試験管内での転写-翻訳系を用いて解析した結果, このMetから翻訳が始まれば, 蛋白の分子サイズ, アミノ酸組成ともにS′-IIのそれと一致することがわかった. この結果は, pSII-3がS-IIのCDAであることを示している. 次にpSII-3をプローブとしたノーザン解析の結果, エールリッヒ腹水がん細胞は, サイズの異なる四種類のS-IImRNAを含むことが明らかとなった. この事実は, S-IImRNAには多様生があることを示すが, 各々のmRNAのコードする蛋白の研究はこれから問題である.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shoji Hirashima: Chemica and Pharmaceutical Bullten. 35. 877-881 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Masami Horikoshi: Chemical and Pharmaceutical Bulliten. 35. 4181-4187 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Shoji Hirashima: Journal of Biological Chemistry. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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