研究分担者 |
島田 司巳 滋賀医科大学, 小児科, 教授 (00079873)
岡田 伸太郎 大阪大学, 医学部・小児科, 助教授 (30028609)
竹下 研三 鳥取大学, 医学部・脳幹性疾患研究施設, 教授 (90037375)
渡辺 一功 名古屋大学医学部, 小児科, 教授 (80135368)
前川 喜平 東京慈恵会医科大学, 小児科, 教授 (80056613)
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研究概要 |
昭和62年度研究実績を箇条書きにする. 1.終液ボリグラフを用いて各種基底核疾患を解析し, 粗体動, 筋撃縮, REMが それぞれ異なった基底核の系で支配されることを明かにした. 2.神経細胞の特異的マーカーであるCalcineurinを免疫組織化学的に染色することにより 脳発育の過程における運動系神経細胞の陽性化を部位別に検討した. 陽性化と機能発現の相関が今後の検討課題と思われる. 3.AraCによる小脳形成異常を作製しsynaptogenesisの障害が小脳構築の異常を惹起していることを明かにした. 4.胎内感染, 先天代謝異常, 周生期障害それぞれの具体例について, 分子生物学レベルでのウィルス学的, 生化学的, 生理学的検討を行なった. 5.ミトコンドリヤ異常症, および実験的ミトコンドリや阻害にみられる骨格筋ミトコンドリヤの変化を主として走査電顕により観察し, 疾患と実験での異同や, 形態学的変化の過程を明らかにした. 6.Menkes病マウスにおいて, サイトクロームCオキシダーゼを組織化学的に追究し, 脳内での染色性, 同静脈投与による変化を明らかにした. 7.Krabbe病の脱髄過程解明のため, マウス脊髄神経節細胞や, 培養線維芽細胞に対するサイコシンの神経毒性を調べた. 8.スフィンゴシンをH3でラベルしたサイコシン等を用い, Krabbe病皮膚線維芽細胞でのサイコシン蓄積のメカニズムを明かにした. 9.成人病Gm1ガンクリオシドーシスの解剖肝よりβ-galactosidaseを精製し, 正常肝よりのものとの分子レベルでの異同を明らかにした. 10.グリオーマ細胞(C6)の産出するtrophic factorのラット胎児脳神経細胞に対する作用を検討し, 形態学的増殖作用のほか, Ca上昇やリン酸化促進など生化学的作用を明らかにした.
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