研究分担者 |
金澤 知博 秋田大学, 医学部, 教授 (90004762)
徳永 皓一 九州大学, 医学部, 教授 (90038654)
井上 通敏 大阪大学, 医学部, 教授 (30028401)
山本 尚三 徳島大学, 医学部, 教授 (50025607)
細田 瑳一 自治医科大学, 教授 (50048956)
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研究概要 |
本研究班では虚血による心筋細胞障害の発生, 進展その防御機序について実験的に検討した. 中村(九大・心研)はランゲンドルフ心について再潅流障害とカルシウムパラドックスについてその発生機序を明らかにし, 更に, invivaにおける心筋虚血の発生機序をミニ豚を用いて検討した. 細田(自治医大・循環器内科)は心筋の障害過程に生成する代謝指標を純粋に検出するために, 培養心筋細胞を用い蛍光プローブにより心筋細胞内のCaイオン及びphの測定法を確立した. 虚血心筋障害にリボキシゲナーゼが重要な役割を演じているので, 山本(徳島大・生化学)は心筋虚血時の重要な代謝マーカーである5-リポキシゲナーゼを単離しそのモンクローナル抗体を調製した. 井上(阪大・医療情報学)は犬冠動脈内にマイクロスフェアを注入し微小血栓モデルを作製して心筋虚血における微小循環反応のケミカルヌヂェータを役割を検討した. 居石(九大・病理)は線溶系の活性化機構と虚血心筋障害の進展との関連を検討した. 心筋虚血に伴い副血行路が発達するので, その血管新生機序を金沢(秋田大・内科)は犬を用いて解析した. 心臓手術に際して心筋保護は手術成績の向上に重要な要因となるので, 徳永(九大・心臓外科)は心筋保護の最適条件を実験的に検討した. 特に, 潅流液の温度が再潅流障害及び活性酸素に与える影響を明かにした. 金子(東京女子医大・内科)は冠潅流が維持されている状態で心筋細胞が過収縮過伸展によって壊死に至る機序を犬と家兎のモデルで検討した.
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