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心筋のカルシウム過剰負荷と細胞障害との相関に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62624511
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

金出 英夫  九州大学, 医学部, 講師 (80038851)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードフラ2 / カルシウム / 心筋障害 / カルシウム過剰負荷 / カルシウムパラドックス
研究概要

〔I〕灌流ラット心臓の細胞障害と細胞質(Ca)iの関係を直接測定するために, Ca指示色素フラ2を用いる生体蛍光測定法を開発した.
(1).Ca指示色素フラ2を取込ませる方法. ランゲンドルフ型灌流ラット心臓を, フラ2/AM(25μM)を含むCardioplegia灌流液を用いて, 37°C×60分間定圧灌流(1ml/min)し, 次いで, Krebs液で余分の色素を洗い出した.
(2).心臓の心外膜表面蛍光測定は, 申請者の開発によるガラスファイバー法を用いた. すなわち同心円状ファイバーの内円を石英(径3.5mm)とし, 励起光340mmと380mmを交互に照射した. 外円をガラス(径7mm)とし, 510mmの蛍光を記録した. 340mm励起による510mm蛍光強度と, 380mm励起による510mm蛍光強度の比(340/380)を(Ca)iの指標とした.
(3).フラ2を取込んだ心臓の特徴. (Ca)iが測定できる程度, すなわち340/380比情報を明らかに記録できる程度のフラ2を取込いだ灌流心臓の収縮力は, 色素を取り込まない対照心臓の収縮力の20%程度であった.
〔II〕フラ2を取り込ませた心臓を用いてCaパラドックス実験を行った. 無Ca液灌流開始直後から340/380比は徐々に低下し, 1分後には定常状態となった. フラ2を取り込ませない場合には観察できた, 無Ca期の拘縮は, フラ2取り込み心臓では観察されなかった. 無Ca灌流5あるいは10分後にはCaを再灌流すると340/380比は急激に上昇し, 約1分で一定値を示した. Ca再灌流後もフラ2投与群では, 静止張力の上昇(拘縮)が認められず, フラ2非投与群が著じるしい上昇(拘縮)を見せることと好対照を示した. フラ2投与群と非投与群におけるCPKの灌流液への逸脱程度は, 同じであった. フラ2を取り込んだ心臓のCaパラドックス実験から, Ca再灌流に伴ってCa流入があり, (Ca)iは急上昇すること, しかし, いわゆる静止張力上昇(拘縮)と心筋障害には直接関係が少ないことが示唆された.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Kanaide: Br J exp Path. 68. 319-330 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kanaide: Am J Physiol. 253. H240-H247 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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