• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

心筋におけるCa^<2+>ホメオスターシスの調節と収縮制御

研究課題

研究課題/領域番号 62624512
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関熊本大学

研究代表者

宮本 英七  熊本大学, 医学部, 教授 (50109659)

研究分担者 山本 秀幸  熊本大学, 医学部, 助手 (60191433)
福永 浩司  熊本大学, 医学部, 助手 (90136721)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードカルモデュリン依存性プロテインキナーゼ / ホスホランバン / 心筋小胞体 / 心筋細胞上清分画 / Ca^<2+>-ATPase / トロポニンI / 蛋白質燐酸化反応
研究概要

心筋小胞体は, 心筋の興奮-収縮連関において, 細胞内Ca^<2+>濃度の増減を直接に調節している細胞内小器官である. Ca^<2+>の心筋小胞体への取り込みはCa^<2+>-ATPaseによって行なわれる. さらに, このCa^<2+>-ATPaseは, 調節蛋白質ホスホランバンの燐酸化反応によって制御されている. 燐酸化反応を司る酵素は, 従来cAMP依存性プロテインキナーゼが知られていたが, 最近, 心筋小胞体に内在するカルモデュリン依存性プロテインキナーゼ(CaMキナーゼ)もまた燐酸化反応に関与することが見出された. 本研究では, 心筋小胞体の機能に対するCaM系の関与を調べることを目的として, 次のような知見を得た.
1)心筋細胞上清分画より, ミオシン軽鎖キナーゼ, ホスホリラーゼキナーゼとは異なるCaMキナーゼを均質な状態にまで精製した. ホロ酵素の分子量55万, サブユニットは5.5万であった. Ca^<2+>, CaMに対するKaはにわとり砂のう筋ミオシン軽鎖を基質としてそれぞれ1.1μMと67nMであった.
2)心筋小胞体には, 内因性にホスホランバンを燐酸化するCaキナーゼが存在した. トリトンX-100, 高濃度の塩処理によっても本酵素を可溶化できなかった.
3)細胞上清分画から精製したCaMキナーゼを小胞体に添加すると, ホスホランバン燐酸化反応が増強した.
4)細胞上清分画酵素の基質特異性を調べると, 脳のCaMキナーゼによって利用される基質はいずれも心筋酵素に役立ち, 広い特異性を持つことが明らかになった. 内因性基質を調べると, トロポニンIが燐酸化された. 以上の結果は, 心筋細胞上清分画には, ホスホランバンをCaM依存性に燐酸化するCaMキナーゼが存在していること, 心筋小胞体にもCaMキナーゼが存在し, 両者がホスホランバン燐酸化反応を介し, Ca^<2+>-ATPaseの調節に関与していることを示している. また, 心筋上清分画と小胞体に存在するCaMキナーゼは同一であることが示唆された.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nobuhiro Inoue,et al.: Journal of Neurochemistry. 48. 981-988 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshiki Saitoh,et al.: Journal of Neurochemistry. 49. 1286-1292 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Shozo Shoji,et al.: Journal of Biochemistry. 102. 1113-1120 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi