研究課題/領域番号 |
62840015
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
右田 俊彦 群馬大学, 工学部, 教授 (40008412)
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研究分担者 |
佐野 寛 群馬大学, 工学部, 助手 (40162523)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | デオキシ化 / アシル化糖 / デオキシ糖 / トリフェニルシラン |
研究概要 |
抗生物質などの基本骨格として用いられる糖の官能基変換はその薬理活性向上の目的から重要な操作である。なかでもデオキシ糖への変換はその基本となるものであり、今まで数多くの研究例が報告されているが効果的なものは多くない。そこで本研究では糖化合物のデオキシ糖への変換において最も効果的なルートの開発を目的とした。以下に本研究で得られた結果及びその特徴について列挙する。 1.トリフェニルシランをデオキシ化剤として用いることによりアシル化糖から一段階でデオキシ糖に変換できることが明らかとなった。この反応は1級、2級の水酸基を持つ糖化合物全てに適用でき、また中性条件下に進行するため、アセタールなどの他の官能基が存在してもこれを損なわずにデオキシ化できる利点を有する。 2.ジフェニルシランは反応において副生物を多量に生成するため、デオキシ化剤として適当でない。 3.P-ビス(ジフェニルヒドロシリル)ベンゼンはアシル化糖を高い収率でデオキシ化でき、トリフェニルシランに比べ用いる試剤は少量で済む。また副生物は高沸点化合物となるため、デオキシ糖との分離が容易である。 4.炭素-硫黄結合が炭素-酸素結合に比べ切れやすい点に着目し、水酸基をチオールエステルに変えこれをトリフェニルシランにより還元した。その結果エステルを還元する場合よりも、より少ない試剤ですみまた、温和な条件で還元できることが判明した。 5.チオールエステルの還元をトリフェニルゲルマンを用い行うと4.の場合よりもさらに少ない試剤、且つ温和な条件で進行する。また分子内にエステル、二重結合などの官能基を含むものについてもチオールエステル部分のみを選択的に還元できる。
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