研究課題/領域番号 |
62850059
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
萩原 宏 京都大学, 工学部, 教授 (00025818)
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研究分担者 |
井上 知子 京都大学, 工学部, 教務職員 (40109145)
新實 治男 京都大学, 工学部, 助手 (40144331)
柴山 潔 京都大学, 工学部, 助教授 (70127091)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
28,400千円 (直接経費: 28,400千円)
1988年度: 12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
1987年度: 16,300千円 (直接経費: 16,300千円)
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キーワード | 3次元図形表示 / 図形処理システム / 並列処理 / マルチプロセッサ / 専用プロセッサ / 形状処理 / ソリッドモデリング / ソリッド・モデリング |
研究概要 |
本研究では、階層型並列処理と要素プロセッサ・アーキテクチャの専用化によって、3次元図形表示処理および3次元形状定義処理の高速化を達成し、高品質な3次元ソリッド・モデル表示と実時間応答性能を兼備した、高機能図形情報処理システムの実現を図ってきた。具体的には以下のとおりである。 1.3次元図形表示アルゴリズムとして幾つかのものを比較検討し、高速処理の観点からスキャンライン法を採用することに決定した。また、その並列処理方式を検討した結果、図形表示アルゴリズムを前半部、後半部の二つに分割し、その各々に並列処理を導入するのが効果的であると判断した。 2.この二つの処理に最適な専用のプロセッサ・エレメント:SLP、PXPを設計・開発した。いずれも、水平型マイクロ命令制御方式を採用しており、各種の専用ハードウェアを柔軟に制御できるようになっている。 3.この専用プロセッサ・エレメントのための3次元図形表示処理ファームウェアを開発した。スムーズ・シェーディング処理および付影処理と、スキャンライン・アルゴリズムとの融合を図り、新たな境界線平滑化処理方式、独自の負荷分散制御方式を組み込んでいる。また、ファームウェア開発の効率化のために、専用のアセンブリ言語を設計し、その処理系を開発した。 4.SLP2台、PXP4台実装のプロトタイプを製作し、システムの性能評価実験を行った。その結果、現実的な規模の台数構成で、所期の目標を充分に達成する性能を発揮できるとの確証を得られた。 5.図形表示処理のフロント・エンドとして、3次元形状定義処理の高速化のための、2分木構造の新たなマルチプロセッサ結合方式を考案した。これは、特に計算量の多い立体集合演算の部分の並列処理に適した構造である。実際に、各プロセッサ・エレメント、および結合ネットワークの構成要素の設計を行い、その有効性を確認した。
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