研究課題/領域番号 |
62850065
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多田 邦雄 東京大学, 工学部, 教授 (00010710)
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研究分担者 |
本杉 常治 日本電信電話, 光エレクトロニクス研究所, 主幹研究員
村井 徹 東京大学, 工学部, 助手 (60107571)
中野 義昭 東京大学, 工学部, 講師 (50183885)
生駒 俊明 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80013118)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
1988年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1987年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | 分布帰還型(DFB)半導体レーザ / 短波長帯 / ストライプ幅変調構造 / 軸方向空間ホールバーニング / 反応イオンエッチング / 可視光 / 利得結合 / 一体集積化 / 反応性イオンエッチング |
研究概要 |
1.ストライプ幅変調構造DFBレーザ 標記の完全単一モード化分布帰還型(DFB)レーザを、反応性イオンエッチング(RIE)を導入することにより短波長帯で初めて実現した。またこの際、回折格子作製法に改良を加え、同時に転写工程にRIEを応用して従来手法に比べ優れた形状の格子を作製した。これは、エッチング工程を完全にドライ化して完成した埋め込みヘテロ構造DFBレーザの初めての例である。更に、この種のDFBレーザで発振特性を不安定化する一大要因である軸方向空間ホールバーニング現象を、新たに開発した計算手法により厳密に考慮し、発振特性解析を行った。この結果から、上記現象を抑制し波長チャーピングを低減するのに効果的なストライプ形状を設計した。今後は、設計に基づき実素子を試作する計画である。2.可視光DFBレーザ 波長0.88μmで高性能素子を開発した実績をもとに、発振波長の一層の短縮化を試みた。原理的な動作を確認するため簡単な酸化膜ストライプ構造を採用し、作製プロセスに種々の改良を加え、可視光領域(波長770nm)での良好な発振特性を得ることに成功した。発振波長の周囲温度依存性を測定し、50K以上の温度範囲に渡ってモードホッピングの生じないことを確認した。3.利得結合性DFBレーザ 利得結合機構をを初めて半導体DFBレーザに適用し、完全単一モード発振に有効であることを実証した。次に、この機構を有するDFBレーザでは、反射戻り光の発振特性への影響が小さいことを理論的、実験的に見いだしたこの特長は、あらゆる分野で嘱望される極めて重要なものであるため、今後も引続き検討してゆく予定である。4.光変調器/光増幅器一体集積化DFBレーザ 0.88μm帯DFBレーザと光変調器/増幅器の一体集積化を試みた。この種の集積化素子では、要素素子間の光学的絶縁が本質的に重要であるため、許容され得る出射端面の反射率上限値を発振特性解析により見積った。現在、原型素子の試作を完了した段階にある。
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