研究課題/領域番号 |
62850080
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
姫野 洋司 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081394)
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研究分担者 |
西尾 茂 大阪府立大学, 工学部, 助手 (30208136)
高松 健一郎 大阪府立大学, 工学部, 助手 (10081390)
平野 進 大阪府立大学, 工学部, 講師 (70081388)
奥野 武俊 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (60081395)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 波浪中推進性能 / 振動流 / 伴流 / 粘性流体 |
研究概要 |
波浪中における船舶の推進性能を精度よく推定することは、船舶の総合的性能評価を行なう上で極めて重要である。波浪中の推進性能の要素の中で伴流は最も重要なものの一つであるが、その値は粘性の影響を強く受けるので従来から推定が困難とされて来た。本研究の目的は、模型実験および理論の両面から粘性伴流の波浪中での推定法の確立を目指すものである。研究は、62年度から始められ本年度で3年間の研究を終えた。 第1年度は模型船の船尾端における振動伴流を翼車式流速計や5孔ピト-管を用いて計測し、それまでの理論と比較した。 第2年度は同様の実験の追加を行うと共に、理論解析をして、振動境界層の外部流れであるポテンシャル流れについて、船体運動時の状態で計算を実施した。計算結果は船体まわりの振動境界層の外測付近で、実験値とよい一致を示しており、本計算法が所期の目的を達していることが証された。 その後、境界層内部流の3次元理論の展開を試みたが、座標変換、乱流モデルなどの種々の困難に直面したため、これを断念し、振動境界層については以前実施していた2次元理論で替えることにした。そして、詳細解析については、3次元境界層の近似ではなく、より厳密なナビエスト-クス方程式による解法を行うべきであるとの方針に変更し、最終年度には2次元問題に対して、振動粘性流場の解法を実施した。 最終年度は2次元楕円柱が一様流中におかれ、かつ振動している場合の流れを数値解法し、振動粘性伴流の特徴を明らかにした。これは第1年度での実験結果をよく説明できることも判った。3ケ年にわたる実験、境界層理論による推定、粘性流の数値解法を通じて、船舶の振動粘性伴流に物理的解釈を与えるとともに、その実用推定法構築の指針を与えることが出来た。
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