研究課題/領域番号 |
62850090
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・土質工学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
小田 匡寛 埼玉大学, 工学部, 教授 (90008855)
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研究分担者 |
阪上 最一 基礎地盤コンサルタント, 技術部, 主任
大坂 一 大成建設株式会社, 技術本部, 係長
亀村 勝美 大成建設株式会社, 技術本部, 設計長
川上 英二 埼玉大学, 工学部, 助教授 (50125887)
山辺 正 埼玉大学, 工学部, 助教授 (40125894)
毎熊 輝記 埼玉大学, 工学部, 講師 (30008841)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 数値解析 / 調査 / 岩盤力学 / 調査・解析 / 有限要素法 / 不連続性岩盤 |
研究概要 |
原子力廃棄物の地層処分や石油の岩盤地下備蓄の例にみられるとおり、大型地下空洞掘削技術の確立は社会的ニ-ズの高い分野として注目されている。この研究は、画像処理等の最新技術を応用して、地質情報の数量化を図ると共に、地質情報を積極的に取り込んだ不連続性岩盤の弾・塑性解析、応力との連成を考慮した浸透解析を一つのシステムにまとめることを目的に組織された。得られた結果を要約して以下に示す。 1)不連続性岩盤の写真に、入力2値画像化、細線化、特徴点間直線近似などの処理を施すことによって、不連続面は画像上に線として認識される。また、線化された画像は、クラックテンソルの形式で数量化することによって、その特徴を具体的に把握できる。 2)不連続性岩盤は、クラックテンソルを内部変数とする連続体で近似できる。すなわち、岩盤の弾性コンプライアンス、降伏条件、塑性ポテンシャル、透水テンソルなど、その水理・力学的解析に必要な構成関係式は、クラックテンソルを用いて定式化された。また、構成式は、ミロナイトを使った室内実験や、浸透に関する数値実験によって検討され、その有効性が実証された。 3)不連続性岩盤を対象とした数値解析モデルは、イ)三次元弾性解析、ロ)二次元弾・塑性解析 ハ)応力と水の連成を考慮した二次元弾性解析の三点に絞って検討された。特に、三次元弾性解析については、現在石油地下備蓄の工事が進行中の串木野から得られたデ-タとの照合を通して、解析モデルの信頼性が検討された。その結果によると、クラックテンソルを用いた不連続性岩盤の数量化は、ほぼ妥当なものであることの結果に達した。 4)以上の通り、当所の研究目標はおおむね達成され、大型地下空洞掘削のための地質調査から解析に至る一連のシステムが構築された。
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