研究課題/領域番号 |
62850109
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築計画・都市計画
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
両角 光男 熊本大学, 工学部, 助教授 (50040449)
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研究分担者 |
大澤 義明 熊本大学, 工学部, 助手 (50183760)
位寄 和久 建設省, 建築研究所, 研究員 (00244103)
川床 睦夫 中近東文化センター, 主任研究員
堀内 清治 熊本大学, 工学部, 教授 (70040350)
木島 安史 熊本大学, 工学部, 教授 (90040427)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
1988年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1987年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 遺跡復元 / 発掘調査 / アル・フスタート / イスラム都市 / コンピュータ・グラフィクス / 三次元グラフィクス / 立体表現 / 遺跡復原 / 発堀調査 / 三次元モデル |
研究概要 |
1.本研究では3次元カラーグラフィックターミナルを用いて建築遺跡や都市遺跡を3次元画像表現する(CAD)システムの仕様を設計し、必要なソフトウェアを試作した。これは遺跡の発掘調査や実測調査における空間構成検討作業を支援を目的としたシステムである。研究に際しては主としてカイロ市郊外のアル・フスタート遺跡の発掘調査を事例に取り上げる一方、パルテノン神殿など遺跡の構成要素の特性が異なる事例も適宜取り上げた。 2.試作したシステムの基本機能は次のとおり。(1)発掘図面や実測図面等に基づいて遺構や遺物の位置や形状・寸法などを記述する数値情報を計算機に登録し管理する。(2)遺構や遺物の数値情報を検索し、それらの位置関係等を透視図の形で画像表現する。特に利用者が計算機と対話しながら視点の位置と角度を遂次変化させて連続的に透視図表現することにより、遺跡の発掘過程を視覚的に追体験できる環境を整える。(3)遺構原形の検討や建設過程を検討する作業を支援する。分析ツールを提供する。 3.報告書では、遺跡の空間構造記述モデルを4種類提案し、それぞれについて具体的事例に即したデータの作成方法、立体表現事例、分析ツールの応用事例等を紹介した。また最後に遺跡発掘調査研究や実損調査研究における本システムの利用効果について展望した。 4.従来からの調査図面による記録は、第3者が遺跡の3次元的構造について追調査、追確認できるだけの情報を記述しているとは言い切ない。しかし3次元画像を用いた本システムは発掘過程の追体験に利用できることを示した。発掘を終えた遺跡についても、第三者が別の発掘手順で追調査できるような環境を用意するシステムの開発を次の段階のテーマとして示し、それにはまた、遺跡の立体表現を前提に新しい計測機器を導入した調査方法が検討されるべきことも述べた。
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