研究課題/領域番号 |
62850124
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属加工
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
増本 健 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20005854)
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研究分担者 |
小村 朋美 アルプス電気(株), 第4製造部, 係長
竹内 敏朗 帝国ピストリング(株), 技術開発部, 主査
山本 正美 久保田鉄工(株), 素形材研究第二部, 社員
松崎 邦男 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20181711)
木村 久道 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00161571)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | アルミニウム合金 / 非晶質 / 粉末 / ガラス遷移 / アモルファスバルク / 高強度軽合金 / アルミニウムアモルファス合金 / アモルファス粉末 / 温間押出し / 超高圧ガス噴霧法 / ガラス還移 / 高強度材 |
研究概要 |
前年度の研究において、Heガスを用いた超高圧ガス噴霧法により約25μm以下の粒径を持つAl-Y-Ni系のアモルファス粉末が80〜90%の高歩留りで作製できることを明らかにし、またこの粉末からのアモルファスバルク材への成型法を模索した。 最終年度であるこの一年間では、主にアモルファス粉末の温間押出し法によるバルク成型化を試みると共にその特性の評価を行い、高強度軽合金の開発の可能性を調べた。Al-Y-Ni系のアモルファス合金は約10at%Y、5〜10at%Niの組成域において、結晶化温度(Tx)直下でガラス遷移現象を示し、粘性が著しく低下することを見出した。そこで、ガラス遷移温度(Tg)域での温間押出しを試みた。その結果、553〜573Kの温度域では結晶相をほとんど含まれないアモルファスバルク材が、583〜603Kの温度域ではアモルファス相と結晶相が混在したバルク材が作製することが明らかになった。しかしながら、前者のアモルファス単相のバルク材では密度が約98%であり、さらに高密度化を計るための押出し条件の改善が必要である。一方、後者のアモルファス相と結晶相が混在したバルク材の密度は99%以上であり、バルク材のヤング率、圧縮強度、曲げ強度および引張強度はそれぞれ138GPa、1480MPa、1360MPa、940MPaであり、これらの値が結晶質Al基合金で最高値を示す超ジュラルミンの2〜3倍も高い値であることが特筆できる。このようにアモルファスAl基合金を用いることにより高強度な軽合金を開発できる可能性が充分にあることが判明した。
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