研究課題/領域番号 |
62850134
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山口 正治 京都大学, 工学部, 教授 (90029108)
|
研究分担者 |
馬越 佑吉 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029216)
白井 泰治 京都大学, 工学部, 助手 (20154354)
菊池 潮美 京都大学, 工学部, 助教授 (70026326)
YUKICHI Umakoshi Faculty of Engineering, Osaka University
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
22,000千円 (直接経費: 22,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
|
キーワード | Al_3Ti / Al_3V / 変形能 / 常温延性 / 高温変形 / 軽量耐熱材料 |
研究概要 |
Al_3TiはAl-Ti系に存在する3種の金属間化合物の1つであるが、その中でAl量が最大であり、融点も依然1300°Cと高く、新しい軽量耐熱材料のベースとなり得る金属間化合物として注目されている。しかし常温延性が乏しいため、未だ実用材料として用いられるには至っていない。本研究の目的は、このAl_3Tiの常温延性を改良することによって、Al_3Tiをベースとする新しい耐熱材料開発のための基礎を構築することである。 我々は、まずAl_3Tiの多結晶、単結晶を作製し、その変形機構を解析し、(i)主たる変形モードは(111) [112^^-] タイプの双晶であること、(ii)高温ではこの双晶に加え(001)面上の 〈110〉 すべりや [100] および [010] すべりも活動し変形に寄与すること、を明らかにした。そこでAl_3Tiの変形能を改良するため、上記の双晶と(001)面上の 〈110〉 すべりをさらに活性化する合金元素を探索することとし、Al_3Tiの結晶構造と類縁の構造との関わりを結晶化学的に考察することによって、(i)Tiを置換する第三添加元素として、Hf、ZrおよびLi、(ii)Alを置換する第三添加元素としてCuを選択した。実験の結果、Hf、Zr、Liの中ではLiがAl_3Tiの変形能をかなり改良することが明らかとなった。現在Alを置換するCuの効果について鋭意検討中であり、最終的には数種の元素の複合添加によりAl_3Tiの変形能を改善できると考えている。Al_3Tiの他にAl_3Tiと同じ結晶構造を持つAl_<3V>についても、Al_3Tiと同様の立場で変形能の改良が可能かどうか調査したが、Al_<3V>の場合には、我々の予測通り、Vを少しTiで置換することにより、大巾な圧縮変形能の改良が可能であることを見い出している。
|