研究課題/領域番号 |
62850147
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山本 明夫 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (30016711)
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研究分担者 |
井澤 邦輔 味の素, 中央研究所基礎研究部, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1988年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1987年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | ダブルカルボニル化反応 / α-アミノ酸合成 / α-ヒドロキシ酸合成 / αーアミノ酸合成 / αーヒドロキシ酸合成 |
研究概要 |
パラジウム錯体触媒存在下、アリールハロゲン化合物のダブルカルボニル化反応によりα-ケトアミドおよびα-ケトエステル誘導体が合成される。本研究ではこれらの新反応を利用して効率よくα-ヒドロキシ酸あるいはα-アミノ酸を合成する方法について検討した。(1)触媒的ダブルカルボニル化反応機構について詳しく検討し、α-ケト酸誘導体を収率よく合成するための条件を確立した。(2)オレフィンのダブルカルボニル化反応を見出した。(3)パラジウム錯体による芳香族アルデヒドのC-H結合活性化反応を利用しα-ケトアミドを合成する新反応を見出した。(4)α-ケトアミドの加水分解反応によるα-ケト酸の合成法について検討し、アルカリ性メタノール-水の混合溶媒中、90%以上の収率でα-ケト酸を得るための条件を確立した。(5)(4)で合成されたα-ケト酸はフェニルヒドラジンとの反応によりフェニルヒドラゾン誘導体とした後、パラジウム触媒を用いて水素添加することにより90%以上の高収率で対応するα-アミノ酸(置換フェニルグリシン類)に誘導された。(6)パン酵母を用いるα-ケトエステルの不斉還元反応について検討し、光学活性なα-ヒドロキシ酸エステル(置換マンデル酸エステル類)を90%以上の光学収率で合成した。(7)アルカリ性メタノールによりα-ケト酸を還元する新反応を見出した。また、アルカリ性ホルマリン水溶液中においてもα-ケト酸の還元反応が進行することを見出した。これらの新反応によりダブルカルボニル化反応により合成される種々のα-ケト酸(置換ベンゾイルギ酸類)から安価な還元剤を用いてほぼ定量的に対応するα-ヒドロキシ酸誘導体(置換マンデル酸類)を合成することができた。
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