研究課題/領域番号 |
62850148
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
北条 卓 (北條 卓) 神戸大学, 工学部, 教授 (60031043)
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研究分担者 |
神鳥 安啓 神戸大学, 工学部, 助教授 (10135816)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1987年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 無機固体を触媒とする有機合成 / オレフィン炭素上での置換反応 / 含フッソ素ヘテロ環化合物 / アルデヒドヒドラゾンのアシル化 / 含フッ素オキサジアジン / 含フッ素チアジアジン / 含フッ素ナフトオキサジン / オレフィン炭素上でのエ-テル交換反応 / 含フッ素ヘテロ環化合物 / アルデヒドヒドラゾンのアミル化 / オレフイン炭素上でのエ-テル交換反応 / アルデヒドヒドラゾンのトリフルオロアセチル化 / 含フッ素αージケトン / 含フッ素ピペラジン / 含フッ素キノキサリン / 含フッ素チオフェン |
研究概要 |
本研究代表者はこれまでにシリカゲルやアルミナなどの無機固体を触媒として用いることにより高選択的な新規有機合成反応の数々を開発してきた。一方、この数年間にわたって「オレフィン炭素上での求電子的ならびに求核的置換反応」という有機合成の新領域の開発に取り組み、数々の成果を報告してきた。本研究ではこの両者を組合せ、多くの種類の含フッ素ヘテロ環化合物の合成法の開拓に成功した。なおこれらの化合物はいずれも他法では極めて合成困難な化合物であり、しかもその特異な生理活性の故に大きな注目が集められている化合物である。 (1)エチルビニルエ-テルから出発し、β-位をトリフルオロアセチル化とした後、シリカゲルを触媒として用いることにより、アリルアルコ-ルとの反応で各種のアリルβ-トリフルオロアセチルビニルエ-テル類を簡便にかつ高収率で得ることができた。これは再びシリカゲル触媒により容易に3-アリル-1,1,1-トリフルオロアセチルアセトンヘ変換でき、これから各種の含フッ素ヘテロ環化合物の合成が可能となった。 (2)各種アルデヒドヒドラゾンのアゾメチン炭素を収率よくトリフルオロアセチル化することに成功した。このものをシリカゲルを触媒として収率よく含フッ素オキサジアジンに変換でき、さらにこれから各種の含フッ素チアジアジン、イミダゾ-ル、ピラゾ-ル類を合成することができた。またその応用として、含フッ素キノキサリン、ピラジン、チオフェン、フラン、ピロ-ル類などの合成の方法も開拓することができた。 (3)α-ジメチルアミノナフタレンから出発し、2,4-ビストリフルオロアセチル体に変換し、ついでシリカゲルを触媒として加熱することにより容易に含フッ素ナフト[1,2-d][1,3]オキサジン類を得ることができた。この反応の応用により他法では得難い多くのヘテロ環化合物合成の道が開かれた。
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