研究課題/領域番号 |
62850155
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
遠藤 剛 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (40016738)
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研究分担者 |
小島 慎二 日本石油化学, 川崎事業所品質管理課, 課長
横澤 勉 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (80182690)
高田 十志和 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (40179445)
KOJIMA Shinji Ukishima Plant, Nippon Petrochemicals Co., LTD., Manager
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1987年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | ラジカル開環重合 / 主鎖官能基 / ラジカル共重合 / 新規機能材料 / 汎用ポリマーの機能化 / 光分解性ポリマー / ラジカル開環性モノマー / ポリケトン |
研究概要 |
本研究は汎用ビニルモノマーと種々のラジカル開環能を有するモノマーとの共重合を検討し、エステル結合、エーテル結合、ケトン基等の官能基を主鎖に導入した今までにない新しい物性を有する汎用ポリマーの開発を行なった。 1.新規ラジカル開環性モノマーの開発:(1)2,2-ジフェニル-4-メチレン-1,3-ジオキソラン(DPMD)のラジカル重合では、定量的なベンゾフェノンの脱離を伴いながらポリケトンが得られることを見出した。(2)高歪エネルギーを有するシクロブタン誘導体のラジカル重合挙動では、メチレンシクロブタンはビニル重合が、ビニルシクロブタンは開環重合が進行することを明らかにした。(3)ビニルチイランもラジカル開環重合することを見出し、その開環の方向性がビニルオキシランとは異なり、炭素-ヘテロ原子(硫黄原子)間が開裂することを明らかにした。(4)フェニル基、エステル基、シアノ基等を有するビニルシクロプロパンを合成し、重合挙動を検討した結果、いずれのモノマーもラジカル開環重合することを見出した。 2.共重合体の生成(1)ビニルオキシランとエチレンのラジカル共重合では、主鎖にビニルエーテル結合を有するポリエチレンが得られた。(2)DPMDとエチレンのラジカル共重合では、主鎖にケトン基およびエーテル基を有するポリエチレンが得られた。(3)DPMDとスチレンのラジカル共重合では、主鎖にケトン基を有するポリスチレンが得られた。また仕込み組成を変えることによってケトン基の含有量を任意に制御できることを明らかにした。(4)DPMDとビニルピロリドン、酢酸ビニル、及びメチルメタクリラートとの共重合では、それぞれポリマー主鎖にケトン基を有する共重合体が得られた。 これら共重合体の物性評価(Tg、分子量効果、電気物性、機械的特性)、生分解性評価、及び光分解特性評価等は、現在検討中である。
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