研究課題/領域番号 |
62860003
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
作物
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研究機関 | 石川県農業短期大学 |
研究代表者 |
中村 善彰 (中村 喜彰 / 中村 善郎) 石川県農業短期大学, 農業工学科, 教授 (50070842)
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研究分担者 |
大角 雅晴 石川県農業短期大学, 農業工学科, 助手 (40203715)
桶 敏 石川県農業短期大学, 農業工学科, 助手 (80177203)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 水稲の栽培暦 / SPAD / 葉緑素計 / 葉色 / 湛水土壌中直播栽培 / 中間追肥 / 水稲の葉色 / 葉色の測定位置 / 品種と葉色 / 水稲の栽培こよみ / 穂肥 / 登熟歩合 |
研究概要 |
水稲の安定多収栽培を目的に、葉色計を使用して肥培管理をするための栽培暦を作る研究を3年間実施した。使用した葉色計は、SPAD-501および502形で、実験はほ場およびプランタ-内に稲を移植したり湛水土壌中直播栽培をして行なった。 葉色の測定を当初最終展開葉で実施して来たが、実験の結果最終展開葉を含め上位3枚の展開葉を測定し、この中の最大値をSPAD値として使用すると、葉色値が安定することが分った。そこで、栽培暦はこの値を使用することにして作成した。 また、同一条件で肥培管理をしても、品種により生来葉色に大きな差のあることが分った。しかし、稲の品種間の葉色の差は、計算式によりお互いに変換が可能なことが確められたので、今後各種の品種について試験栽培をすれば、それぞれの品種間の変換式を作ることができる。 さて、SPADの数値を用いた栽培暦であるが、従来富士フイルムから販売されていた富士葉色カラ-スケ-ルに添付された栽培例のパタ-ンや数字に捕われることなく、独自のものを作成した。栽培暦の基本的な考え方は、有効茎数を従来以上に多く確保することと、1穂の着粒数をできるだけ多くすることに重点を置いた。このため、これまでV字形稲作理論でコントロ-ルされて来た葉色管理と、多少異なる栽培暦になった。この栽培暦を使用し、民間の水田でも実証栽培を行なったが、多収が期待できそうである。 今後に残された課題は、できるだけ追肥の回数を減らし、できるならば元肥だけ施用し追肥なしのような栽培方法で、どうすれば栽培暦のような葉色管理が可能になるかという問題である。さらに研究を続けたいと考えている。
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