研究課題/領域番号 |
62860036
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡邊 乾二 (1988) 名古屋大学, 農学部, 助教授 (70023447)
渡辺 乾二 (1987) 名古屋大学, 農学部, 助教授
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研究分担者 |
本木 正雄 味の素(株), 中央研究所, 主任
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | チーズホエー / 卵白タンパク質 / アミノ-カルボニル反応 / 酸性加熱 / アミノーカルボニル反応 |
研究概要 |
チーズホエーあるいは卵白を食品加工素材として利用していく上で、それら両試料に含まれているアミノ-カルボニル反応源である還元糖とタンパク質とをいかに分画するか、さらにはアルレギー源としてホエー中に含まれているβ-ラクトグロブリン、および卵白中に含まれているオボムコイドとオボインヒビターを他のタンパク質区分からいかに選択的に分画するかは重要な問題である。本研究においては、両試料により容易にしかも経済的に健全性タンパクを還元糖およびアレルギー源タンパク質から同時に分離するための実用的酸性加熱法の確立を研究目的とし、次のような結果を得た。 1.チーズホエーからの健全性タンパク質の調製:ホエー粉末を10%溶液とし、そのpHを2.0〜2.5に調整してFeCl_35mMの存在下で60℃、5分加熱すると、アレルギー源タンパク質であるβ-ラクトグロブリンが特異的に沈澱した。上澄にはβ-ラクトグロブリン以外の生理活性タンパク質と乳糖が残存した。このため、必要に応じて上澄を膜口過してそれらの両者を分離する必要があった。このうようにして、ホエー粉末からβ-ラクトグロブリン区分、乳糖区分および生理活性タンパク質区分とを分画する方法を確立した。 2.卵白からの健全性タンパク質の調製:1と同様にして、卵白のpHを2から4とし、70℃にて3分加熱すると、アレルギー源であるオボムコイド、オボインヒビターおよびグルコースとを特異的に上澄区分に残存させ、健全性タンパク質区分を沈殿物として調製し得た。 3.調製品の食品物性:1と2の方法にて準工場レベルにおいて各種区分を調製し、凍結乾燥して乾燥品を得た。これらの試料は貯蔵および熱処理に対してもアミノ-カルボニル反応して褐変化する事もなく、また溶解性、熱安定性およびゲル形成性などの食品物性も良好であった。
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