研究課題/領域番号 |
62870007
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡邉 悟 (1988-1989) 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (00021361)
渡辺 悟 (1987) 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授
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研究分担者 |
松村 宏之 川崎重工業(株), 技術研究所, 室長
尾崎 久記 茨城大学, 教育学部, 助教授 (40092514)
山下 雅道 宇宙科学研究所, 助教授 (60107480)
田中 正文 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (30197470)
木田 光郎 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (80023654)
須藤 秀雄 川崎重工業, 航空機技術本部宇宙機器室, 係長
三木 三省 川崎重工業, 宇宙開発室, 室長
森 滋夫 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00023656)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1987年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 宇宙ライフサイエンス実験 / 閉鎖環境 / 生命維持装置 / テレサイエンス / デ-タ圧縮技術 / 有害ガス除去 / アンモニア除去 / 生体信号テレメタ- / 宇宙実験用閉鎖環境生命維持装置 / 微生物分析 / アンモニア処理 / バイオテクノロジー / 超小型テレメータ / データ圧縮法 |
研究概要 |
本研究は昭和61・62年度文部省民間との共同研究「宇宙実験用閉鎖環境生命維持装置の開発」により製作された装置を使用し、また部分的な改修を行いつつ実施した。閉鎖環境内での動物の生命維持のための最も重要な要素は空気の組成、温度、湿度の調整、空気の汚染の除去、給餌・給水等がある。これらの調整は自律的に行い得る様に製作された。ことに初年度は動物の糞尿等から発生するアンモニア及び一酸化炭素COの動物に与える影響についての検討がなされた。アンモニアの空気中の濃度の増加は動物の行動量、代謝、摂食、摂水量等に大きく影響し、減少した。アンモニアの除去方法はシャワ-室に空気を通すことにより水に溶解し、更にシャワ-水の温度、PHを調節することにより一般細菌の増殖を促し、資化させる方法が考案された。COは酸化によりCO_2に変えられた。次年度は動物の生理機能の把握のため心電図及び体温測定のための微小テレメ-タ送信器を埋め込んだハムスタ-を飼育し、活動量、代謝量と合わせて計測した。更にアンモニアの細菌による資化についてPH調節用の中和剤の検討がなされ、硫酸の場合は資化作用が大きいが、トリクロロ酢酸では資化が殆ど起らず、硫酸が優れていることが明らかにされ、加えて硫酸によるPHの自動調節装置が取り付けられた。最終年度は3ヶ月間の長期飼育実験が行われた。その結果、あらかじめ推計されるアンモニア発生量と硫酸消費は2ヶ月までは平行しているが、2ヶ月を過ぎると硫酸消費量はなくなり、細菌の資化とアンモニア発生量が平衡状態に入ることが推定される効果となった。その他、空気中の微量ガス分析の結果も装置外空気と殆ど変化がなく本装置の空気清浄化作用の良好さを示した。動物の生理学的パラメタ-(心電図、体温、活動量、酸素摂取量、餌・水の摂取量など)も殆ど直線的な変化(デ-タ圧縮によるトレンドグラフから)で飼育状態の良好さを示した。
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