研究課題/領域番号 |
62870008
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平 則夫 東北大学, 医学部, 教授 (60004553)
|
研究分担者 |
柳沢 輝行 (柳澤 輝行) 東北大学, 医学部, 助手 (90133941)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1987年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
|
キーワード | エンドセリン / 冠動脈収縮 / 平滑筋細胞 / 細胞内Ca^<2+>濃度 / fura-2 / 血管拡張薬 / 情報伝達系 / ニトログリセリン / 冠血管拡張 / 細胞内機序 / 細胞内Ca濃度 / Fura-2 / 収縮機構のCa感受性 |
研究概要 |
最近、内皮由来の強力な血管収縮ペプチド(エンドセリン)が発見。同定され注目を集めている。エンドセリンは二組の分子内ジスルフィド結合を持つ21個のアミノ酸からなるぺプチドである。我々がこれまで明らかにしてきたエンドセリンの血管平滑筋収縮機序としては、1)細胞外からのCa流入作用、2)筋小胞体からのCaの遊離作用、そして3)収縮タンパク質のCa感受性の増加作用あるいはCa非依存性の収縮を生ずる作用があることを示してきた。そこでエンドセリンの血管収縮作用をさらに血管拡張薬と拡張作用を来す条件の面から明らかにする目的で本研究を行った。イヌおよびブタの左冠動脈でエンドセリンは10^<-10>-1O^<-8>Mの濃度で濃度依存的にCaトランジェントの増加とともに収縮を生じた。エンドセリンの収縮作用はCdCl_2やKチャンネル開口薬で抑制されるもののベラパルミンではわずかにしか抑制されなかった。エンドセリン作用後の血管において細胞外のCaをImMBGTAにより除去する(“O"Ca)とCaトランジェントはエンドセリン作用前と同程度まで低下したが張力は静止時まで弛緩しなかった。リアンジンと“O"Caで前処置するとエンドセリンによる一過性のCaトランジェントの上昇は消失したが、小さな収縮が生じた。細胞内Ca濃度の上昇をともなわない収縮作用はイソプロテ-レノ-ルとニトログリセリンで非常によく抑制された。以上の結果よりエンドセリンによるCa流入には、電位依存性ではあるがL型Caチャンネルではないいわゆる受容体依存性Caチャンネルも関与していること細胞内での情報伝達系としてPI turnover,protein kinase Cなどの関与があることが示唆された。
|