研究課題/領域番号 |
62870041
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
埜中 征哉 国立精神・神経センター, ・神経研究所微細構造研究部, 部長 (80040210)
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研究分担者 |
瀬川 薫 慶応義塾大学, 医学部微生物学教室, 講師 (30114523)
古川 昭栄 国立精神, 神経センター、神経研究所、免疫研究部, 室長 (90159129)
古川 美子 岐阜薬科大学, 助手 (20219108)
加茂 功 国立精神, 神経センター、神経研究所、微細構造研究部, 室長 (70108489)
菊池 愛子 国立精神, 神経センター神経研究所、微細構造研究部, 研究員 (70159010)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | ミトコンドリアミオパチ- / 細胞バンク / 組織バンク / 神経 / 筋 / 診断 / ミトコンドリア脳筋性 / ミトコンドリアDNA |
研究概要 |
ヒト神経筋疾患の診断には、生検筋の組織学的、組織化学的、生化学的検索が必要である。さらにDuchenne型筋シストロフィ-、ミトコンドリアミトパチ-にみられるように、遺伝子異常が明らかにされた疾患にはDNA解析が不可欠となっている。このような多岐にわたる検索を全て一施設で行うことは、不可能に近い。この問題を解決のために、我々は全国レベルの診断システムを作ることを心がけ、また、生検材料はバンク化し、多くの研究者に自由に貸出を行い、研究の推進の為に役立てた。我々が意図した診断のシステム化は最初の目的の通り達成された。年間400を越える全国から送られ検体に対して、組織化学的検索を行い、必要な例には電顕的検索も行った。また生化学的検索は我々の研究所だけでなく、全国各大学との協力体制のもとに完璧を期した。Duchenne型ジストロフィ-、ミトコンドリアミオパチィ-については、分子生物学的研究レベルの研究を行うことが出来た(Goto et al,1990)。現在、神経筋疾患の診断は世界でトップレベルで行うことが出来るようになった。バンク化した、組織、培養細胞を用いて多くの研究が成された。特に、検索検体数の4分の1を占めるミトコンドリアミオパチ-については、分子生物学的研究、組織化学的研究(Yamamoto et al 1989,Koga et al.1989,Nonaka et al 1990)がなされ、筋培養細胞についての分子生物学的研究も進行中である(Kikuchi et al 1990)。生検材料(皮膚、筋)の一部は培養系に移され、その細胞はバンク化している。そのバンク化した細胞でも多くの研究が成された(Kikuchi et al 1988,1990)。また、その保存法技術的な面にも、改善、検討を加えた(Kikuchi et al 1990)。本研究によって、我々は神経筋疾患の診断システムを全国的で確立させ、組織、細胞バンクを充実させ、臨床家に対する診断援助だけでなく基礎研究者に対しても研究の推進に大きく寄与した。
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