研究課題/領域番号 |
62870055
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
高野 久輝 国立循環器病センター, 研究所人工臓器部, 部長 (60028595)
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研究分担者 |
野田 裕幸 国立循環器病センター, 研究所・人工臓器部, 研究員 (20183551)
岩田 博夫 国立循環器病センター, 研究所・実験治療開発部, 室長 (30160120)
妙中 義之 国立循環器病センター, 研究所・人工臓器部, 室長 (00142183)
松田 武久 国立循環器病センター, 研究所・生体工学部, 部長 (60142189)
阿久津 哲造 国立循環器病センター, 研究所, 副所長 (40150221)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1988年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1987年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 重症心肺不全 / 人工心臓 / 人工肺 / 膜型人工肺 / ホローファイバー抗血栓性 / ヘパリン徐放性材料 / 心肺補助装置 / 人工肺内蔵人工心臓 |
研究概要 |
〔研究目的〕本研究の目的は、抗凝血療法が不要で長期間の呼吸補助・循環補助を同時に施行し得る、人工肺・人工心臓一体方式の心肺補助装置を開発することであり、重症心肺不全患者を救命・社会復帰させることが究極の目的である。重症心肺不全患者には心肺移植が唯一の治療法であり、移植を待つ間のbrigde用として、さらに永久使用として胸腔内に埋め込み可能な心肺補助装置の開発が切望されている。本研究では、先ず急性重症心肺不全患者の救命を目的として、小型のベッドサイド型心肺補助装置を開発・実用化することを目標とし、さらに携帯型、胸腔内内蔵型の開発の可能性を追及する。〔研究成果〕前年度に試作した人工肺内蔵人工心臓について検討した結果、【○!1】内蔵し得るガス交換膜の膜面積が限られ、ガス交換能力に制限がある、【○!2】ホローファイバーで血液の流入出が阻害され、補助流量が制限される、等の問題点が判明した。これらの問題点を考慮し、本年度は基本的構造に改良を加えた。即ち、人工肺・人工心臓一体方式は不変ながら、夫々をパーツに分離して人工肺の前後に2つの人工心臓が位置する様なデザインとした。これにより十分な膜面積が得られ、さらにポンプの血液流入出の抵抗がなくなり、補助流量が飛躍的に向上した。また、前タイプで認めた拍動流での血液攪拌による効率的なガス交換能を保持し得た。装置全体の容量はやや増大したが、呼吸・循環の補助能力に関してはより実用段階に近づいたと考えられる。一方、開発したヘパリン徐放性材料を用いたホローファイバーは良好な抗血栓性を示し、また2個の人工心臓の拍動流によるwash out効果によって人工肺部分の血液流入出部の血栓形成も防止し得た。しかし、人工肺ハウジング部分の抗血栓性に問題を残しており、同部の材質の改良、流体力学的wash out効果の改善が必要である。また、ex vivoでの抗血栓性の評価も今後同時に進めていく予定である。
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