研究課題/領域番号 |
62870070
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
増田 貫次郎 (増田 寛次郎) 東京大学, 医学部(病), 教授 (60010188)
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研究分担者 |
小杉 正明 HOYA株式会社事業部学術課, 学術課長
大鹿 哲郎 東京大学, 医学部(病), 助手 (90194133)
新家 真 東京大学, 医学部(病), 講師 (00092122)
KOSUGI Masaaki Hoya Co.,Ltd.
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
24,800千円 (直接経費: 24,800千円)
1988年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1987年度: 19,800千円 (直接経費: 19,800千円)
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キーワード | セルフレアメーター / 血液-眼棚 / 血液-房水棚 / 消炎剤 / 手術術語炎症 / エンドトキシン / 炎症定量測定 / 術後炎症 / 非ステロイド点眼液 |
研究概要 |
眼の炎症による中途失明者は約12%にもなり、失明の最大の理由の一つである。炎症の定量的測定は困難で、特に眼においてはそうである。レーザー光線を利用した、前眼部の炎症の定量的測定方法が今度初めて完成したレーザー光線を前房に入射し前房中の蛋白濃度により、それによる反射光の強さが異ることを利用して、反射光の強さの程度より前房蛋白濃度を正確に推定することができるようになった。 Invitroにおいて10mg/dlから50.00mg/dlの濃度迄、前房からの反射光の濃さとの間に直線関係が得られた。 Invitroにおいて、動物実験ではエンドトキシンによる眼炎症において家兎では前房中の蛋白濃度は6時間後に最高になり、その後は徐々に蛋白は減少し、48時間後には注射前の値にもどる。この方法により、非侵襲的に測定できるので、エンドトキシン注射後にいつでも好きな時間に同一個体で繰り返し測定できた。各時間に前房穿刺をして実際の蛋白量との間には、はっきりした相関があった。 ヒトの前房蛋白の測定は従来、半定量が大変複雑で時間がかかり、苦痛を伴う、再現性の低いものであったが、此度の器械はすべての問題を解決したといえる。年令と共に前房蛋白は増加し、一日の中での差(日差)も測定でき、再現性も非常に高い。測定時間は短く、苦痛はない。この方法を用いてぶどう膜炎患者の経過、薬効判定ができた。手術後の炎症の定量化ができたことにより、術式の適否、眼内挿入物の適否、消炎剤の効果、手術技術の巧拙の判定に関して重要な情報が得られた。今後、臨床の場だけではなく基礎的な研究において大切な器械となるであろう。
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