研究課題/領域番号 |
62870071
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 大阪大学 (1989) 金沢大学 (1987-1988) |
研究代表者 |
三木 直正 大阪大学, 医学部, 教授 (40094445)
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研究分担者 |
本田 孔士 京都大学, 医学部, 教授 (90026930)
中島 章 順天堂大学, 医学部, 名誉教授 (90052927)
玉井 信 東北大学, 医学部, 教授 (90004720)
河崎 一夫 金沢大学, 医学部, 教授 (20019920)
大庭 紀雄 鹿児島大学, 医学部, 教授 (50010070)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1987年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 遺伝性網膜疾患 / DNA診断 / 遺伝子工学 / 網膜色素変性症 / 色盲 / 制限酵素断片長多型 |
研究概要 |
X染色体性網膜色素変性症に対してはL1.28プロ-ブ、色盲に対しては赤、緑、青のプロ-ブ、夜盲症に対してはオプシンプロ-ブ、Grayアトロフィ-に対してはオルニチンアミノトラシスフェラ-ゼ、レ-バ-病に対してはミトコンドリアの或るDNAプロ-ブ、網膜芽腫に対してはRb遺伝子と言うように、近年遺伝性網膜疾患の原因遺伝子が明らかとなったり、原因遺伝子の近くのDNAフラグメントが得られ、遺伝子診断が可能となっている。本年度は、DNA診断のための詳細な手抜マニュアルを作製した。また、網膜色素変性症のDNA診断をL1.28プロ-ブを用いて、レ-バ-病の診断をミトコンドリアDNAプロ-ブを用いて行った。グレイアトロフィ-の原因遺伝子であるオルニチンアシノトランスフェラ-ゼの網膜内局在について調べた。また、網膜視細胞に特異的な遺伝子であるMEKA cDNAをクロ-ニングし、その蛋白質の諸性質を明らかにした。錯体細胞に特異的なvisinin cDNAのクロ-ニングも行い、これがカルシウム結合蛋白質であることを明らかにした。遺伝子診断を行うときは、その原因遺伝子が明らかな場合は、疾患のDNAから直接診断できるが、原因遺伝子が明らかでない場合は、その近くの適当なプロ-ブを用いることになる。その場合はリンケ-ジアナリシスが必要である。遺伝性網膜疾患の場合、遺伝様式の明らかな大きな家系を見つけることが大変困難であることが分かった。DNA診断をする場合には、原因遺伝子の分かったプロ-ブを使用して行うべきであり、なるべくリンケ-ジアナリシスにたよらないことが望ましい。また、眼科医自らが、DNA診断を行うことが望まれる。この研究班が始まって以来、眼科領域で、遺伝子への関心が高まったことは、大きな成果であった。
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