研究課題/領域番号 |
62870088
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
南原 利夫 東北大学, 薬学部, 教授 (30004534)
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研究分担者 |
飯田 隆 日本大学, 工学部, 助教授 (60060125)
後藤 順一 東北大学, 薬学部, 助手 (80006337)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1987年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 異常胆汁酸 / 胆汁酸サルフェート / 蛍光検出高速液体クロマトグラフィー / ガスクロマトグラフィー-マススペクトロメトリー / 負イオン検出化学イオン化法 / 蛍光プレラベル化 / ^<18>O標識体 / 先天生胆道閉塞症 / ガスクロマトグラフィーーマススぺクトロメトリー / 先天性胆道閉塞症 |
研究概要 |
本研究は、分離能、感度、特異性に優れる異常胆汁酸の測定システムを構築し、先天性肝胆道疾患の早期診断に資することを目的とした。 まず、有機化学的手法を駆使し、異常胆汁酸標品として4位および6位水酸化胆汁酸ならびにallo系胆汁酸を合成するとともに、尿中代謝物と予想されるジサルフェートを調整した。 ついで分析法として高速液体クロマトグラフィー(HPLC)をとりあげ、水酸基用蛍光プレラベル化剤1-アンスロイルニトリルならびに新規カルボニル基用蛍光プレラベル化剤0-(2-アンスリルメチル)ヒドロキシルアミンを用いる高感度測定法を開発し、揮発性、熱安定性に乏しい異常胆汁酸の測定に蛍光検出HPLCがきわめて有用なことを証明した。 一方、特異性に優れる負イオン検出ガスクロマトグラフィー-マススペクトロメトリー用誘導体化法に種々吟味を加え、カルボキシル基をペンタフルオロベンジルエステルに、水酸基をジメチルエチルシリルエーテルに導くとき、胆汁酸相互の分離に優れるばかりか、GC-selected ion monitoringにおける検出感度が4attomoleにも達することを見いだした。ついでステロイド核上水酸基への^<18>Oの簡便かつ定量的な導入法を考案し、遊離型および抱合型 [^<18>O-^2H] 二重標識体を用いる胆汁酸の超高感度測定法を確立した。 ひきつづき、体液ならびに組織中異常胆汁酸を測定し、肝胆道疾患時において血中あるいは尿中に3α、4β、7α-トリヒトロキシ-5β-コラン酸、グリシンならびにタウリン抱合型3-デヒドロコール酸、3-デヒドロケノデオキシコール酸およびタウロケノデオキシコール酸7-サルフェートの存在することを初めて証明するとともに、肝組織中胆汁酸の動態解析を行い、胆汁酸の生合成、代謝と肝胆道疾患との関連を考察して有用な知見を得た。
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