研究課題/領域番号 |
62870097
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
斎藤 正男 東京大学, 医学部, 教授 (60010708)
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研究分担者 |
池田 研二 東京大学, 医学部, 助手 (70010030)
渡辺 瞭 東京大学, 医学部, 助教授 (00009937)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 温度計測 / 体内植込み技術 / 温熱療法 / 磁性体 / キュリー点 |
研究概要 |
62年度は、計測システムの基本設計と植込み装置の試作を行った。測定装置はコイル2対を用意し、一方には発振器を、もう一方には電圧計を接続し磁性体を中心に入れた直径6cmのビーカの外側に対称に配置した。磁性体はキュリー点が50℃付近のものを直径1cm、長さ3cmの円柱にし、水中に置いて下からアルコールランプで60℃まで加熱した。測定装置の検出能力を評価した結果、約700KHzで発振した時、電圧は50℃付近で上昇することがわかった。しかし、温度測定精度及び、測定感度について問題があり、改善する必要があった。 63年度は、その解決方法として磁性体に巻線してセンサコイルとし、RLC共振回路を構成する手法を用いた。このセンサコイルと同一直線上に設置した検出コイルによって、共振周波数を測定する。共振周波数はキュリー点において急激に変化するので、温度測定は精度よく行なえる。実際に実験を行った結果、±0.2℃の温度精度で測定が行えることがわかった。 次に植込みセンサコイルの小型化及び、体内深部点の測定可能性についてコンピュータシミュレーションによる理論的考察を行った。測定条件としてコイル間距離、Q値、コイルの形状などについて設定した。その結果、コイルの直径3mm、長さ1cmで、コイル間の距離が10cmまで測定が可能であることがわかった。また、このシミュレーションモデルの妥当性も実験によって検証した結果、充分に満足のいくモデルであることがわかった。 これらの検討から、以下の知見が得られた。 (1)本測定装置の温度測定精度は±0.2℃である。 (2)理論的にコイルの直径3mm、長さ1cmで、コイル間距離が10cmまで測定が可能である。
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