研究課題/領域番号 |
62870105
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
広部 雅昭 東京大学, 薬学部, 教授 (20012594)
|
研究分担者 |
大薗 士郎 (株)エーザイ, 研究開発本部長
樋口 恒彦 東京大学, 薬学部, 助手 (50173159)
太田 茂 東京大学, 薬学部, 助手 (60160503)
長野 哲雄 東京大学, 薬学部, 助教授 (20111552)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1987年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
キーワード | ス-パ-オキサイド / ス-パ-オキサイドディスムタ-ゼ / 鉄-金属錯体 / 抗炎症 / 鉄金属錯体 / スーパーオキサイド / スーパーオキサイドディスムターゼ / 鉄・金属錯体 |
研究概要 |
酸素分子は生体にとって必須である反面、これが還元的に活性化されたス-パ-オキシド等の活性酸素種は生体障害を引き起こし、炎症をはじめ発癌、虚血、老化など多くの疾病の原因と考えられている。この活性酸素消去能を有する低分子化合物は新規医薬品のリ-ド化合物として有望であり、これらの開発研究は医薬品創製にとって非常に重要である。本研究は、これらの疾病の中にあってス-パ-オキシド消去物質が効果を示すことが知られている炎症に注目し、in vitroでのSOD活性を指標に詳細な構造活性相関を検討し、新規抗炎症剤の開発を目的としたものである。 本研究の交付年限である3年間において、分担者相互の綿密な協力のもとに研究は効率良く展開され、重要かつ興味ある知見が得られた。交付申請書(研究実施計画)記載の分担研究テ-マに従って研究成果の概要を記す。 1.SOD活性を有する新規金属錯体のデザインと合成に関する、無機、有機化学的研究ー新規に20数種の金属錯体が合成され、これらの化合物のSOD活性がシトクロ-ムc還元法、回転ディスク電極法を用いて測定された。その結果、Fe-TPAA,Fe-3MeTPAA,Fe-TIAAが従来にない高活性を示すことが明らかとなった。 2.新規金属錯体のin vitroにおける構造活性相関に関する研究ー大腸菌を用いて酸素毒性に対する上記化合物の防御効果を検討した結果、これら化合物が細胞内でSOD様作用を発現すること、パラコ-トなど活性酸素増産剤の毒性を軽減することが明らかとなった。 3.新規金属錯体のin vivoにおける安定性、薬効、毒性に関する薬理学的研究ー活性酸素に起因する腎障害ラットを用いた実験系に上記化合物が適用された。その結果、コントロ-ルに比べ尿タンパク質などの腎障害が有意に抑制された(未発表デ-タ)。本項目の研究は現在も継続して検討を重ねており、臨床薬への応用を目指している。
|