研究課題/領域番号 |
63010029
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
外村 晶 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30013808)
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研究分担者 |
森 武貞 大阪大学, 医学部, 教授 (60028496)
笹月 健彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)
宮木 美知子 東京都臨床医学総合研究所, 研究室長 (20085624)
池内 達郎 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (90041839)
岩間 毅夫 東京医科歯科大学, 医学部・ポリポージス腸疾患研究センタ, 助教授 (70114741)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1988年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 家族性大腸ポリポージス / 染色体分析 / 対立遺伝子のヘテロ接合型消失 / ポリープ発生関連cDNAクローン / 連鎖分析 |
研究概要 |
1)家族性大腸ポリポージス(以下、FPCと略す)患者およびその家系構成員について、腫瘍、ポリープ、末梢血等を採取し、班員に試料配布を行う(岩間、宇都宮)とともにEBVによるリンパ芽球細胞株を樹立し、凍結保存した(池内)。 2)手術時に得た大腸癌5例、ポリープ3例分について短期培養法を確立し、染色体分布を行った。その結果、癌では5番染色体の欠失は認められなかったが、60%に17番染色体の短腕欠失および18番と22番染色体の欠失が特徴的であった。一方、ポリープについては1個ずつ別々に培養したものとまとめて培養したものとの2種類があり、前者では7番染色体のトリソミー、後者では13番染色体のトリソミーが高頻度にみられた。なお、1例の患者では、ポリープと癌の両者に7番染色体のトリソミーが発見され、癌化機構の1つとの関連性が示唆された(外村、池内)。 3)ヌードマウス可移植性腫瘍株を作製し、正常細胞やポリープとの比較下で、腫瘍における5p、17p、および22gの多型性DNAプローブによるヘテロ接合型の消失について検索を進め、染色体分析の結果と一致して、17pおよび18gの消失が高頻度に認められることを確実にした(宮木、森)。 4)ポリープ発生に関連したcDNAクローンの探索を試み、正常粘膜にくらべポリーププローブとより強く結合するクローンが数個得られた。そのうちの1つはcDNAとして約1.6K6pが入っており、塩基配列はチトクローム酸化酵素IのN末端側の塩基配列と完全に一致した。この酵素との相同性とポリープ発生との関係について検討中である(湯浅)。 5)5番染色体短腕上のマーカーを用いて連鎖分析を行ったところ、D5S71、D5S6、D5S1で最大ロッド値が正の値を示した。しかし、統計学的に有意でなかったので、さらに家系を集積して検定を行う(笹月)。
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