研究課題/領域番号 |
63010039
|
研究種目 |
がん特別研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村松 繁 京都大学, 理学部, 助教授 (30025291)
|
研究分担者 |
内田 温士 京都大学, 放射線生物研究センター, 助教授 (10185019)
山崎 正利 帝京大学, 薬学部, 助教授 (00107393)
赤川 清子 国立予防衛生研究所, 細胞免疫部, 室長 (80142131)
湊 長博 自治医科大学, 講師 (40137716)
仙道 富士郎 山形大学, 医学部, 教授 (80091833)
|
研究期間 (年度) |
1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
1988年度: 19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
|
キーワード | 抗がん自然抵抗性 / 食細胞 / 好中球 / マクロファージ / ナチュラルキラー / マイコプラズマ / インターロイキン / 動物レクチン |
研究概要 |
昨年度に引き続き、自然抵抗性抗がんエフェクターとしての食細胞系ナチュラルキラー細胞(NK)系、およびそれらの関連因子との相互作用についての研究を進展させた。 1.食細胞系に関しては、(1)好中球活性化因子によって活性化された好中球のエフェクター因子は、活性酵素、ヘム酵素、プロテアーゼのいずれでもなく、何らかの陽性荷電分子であること、(2)マイコプラズマ由来の因子はインターフェロンで前処理されたマクロファージ(Mφ)に第2レグナルとして作用し、Mφを抗がんエフェスターへと活性化すること、(3)骨髄Mφ、肺Mφ、腹腔Mφ、の間で、種々のコロニー刺激因子に対する反応性が異なり、それらは異なった分化段階にあるMφであること、(4)坦がん早期において、骨髄Mφ、は動物レクチンに対する反応性が上昇するように活性化されており、がん局所へ速やかに移動すること、(5)がん浸潤MφがT細胞由来因子によって活性化されていることを、細胞走化性チャンバーを用いて立証し得ること、(6)ヒト単球-Mφ系細胞は抗がんエフェクターとして働くほか、リンホカイン活性化キラー細胞(LAK)誘導における調節細胞として作用すること、等の知見が得られた。 2.NK系に関しては、(1)NK細胞は、細胞株や遺伝子導入マウスを用いた研究結果から、T細胞系列の種々の分化段階にある細胞の集合であること、(2)T細胞もNK細胞も含まれていないマウス胎仔肝細胞をインターロイキン2で刺激培養して、T細胞系列に属すると思われるNK細胞株を確立し得ること、(3)抗原特異的細胞傷害性をレクチン依存性-抗原非特異的細胞傷害性細胞として作用させたときでも、T細胞受容体は何らかの形で関与していること、(4)がん細胞に表現しているクラスI組織適合性抗原は、NKの細胞傷害性に対して負のシグナルとして作用すること、等が明らかになった。
|