研究課題/領域番号 |
63010078
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
塚越 茂 (財)癌研究会, 化学療法センター, 副所長 (60085644)
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研究分担者 |
加藤 哲郎 秋田大学, 医学部, 助教授 (40004642)
山田 龍作 和歌山県立医科大学, 教授 (90047085)
石塚 雅章 微生物化学研究会, 化学療法研究所, 副所長 (80159722)
田代 田鶴子 (財)癌研究会癌化学療法センター, 研究員 (20085608)
西條 長宏 国立がんセンター, 病院・内科, 医長
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1988年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | がん化学療法 / 抗がん剤選択的とりこみ / 塞栓療法 / マイクロカプセル / 封入抗がん剤 / シスプラチン耐性 |
研究概要 |
1)抗がん剤の剤型転換に依る効果の修飾:抗腫瘍効果は腫瘍内への薬剤の選択的とりこみにより大きく修飾される。選択的に腫瘍内に蓄積するmitomycinC-dextran複合体、ヒト大腸がん特異的モノクローナル抗体-mitomycinC結合体と作製し腫瘍及び各臓器内への移行を調べる方法を見出した(橋田)。一方、がんへの選択的到達性を向上させるため抗がん剤マイクロカプセルの経動脈化学塞栓療法を各種固形がんに施行した。奏効率は腫瘍サイズ、腫瘍血管、臓器の種類に依り大きく影響されることが判ったが局所浸潤がんに対し、手術補助療法として有効と思われる(加藤)。同様に血流遮断下に抗がん剤を動注する研究を行ってきた(山田)。しかし、抗がん剤の動態や有効性の解析が少ないのでこの点を検討してきた。肝がんでは、腫瘍部に一致した選択的滞溜が認められた。一方、化学塞栓療法群では抗がん剤を用いない群に比し累積生存率が高く患者の予後向上に有用であることが判った(山田)。2)腫瘍増殖部位に依る治療効果の修飾:リンパ節転移に対する効果を調べる為ラット線維肉腫よりリンパ節転移株を分離した。ヌードマウス移植系では抗アシアロGMI抗体の投与に依り各種の抗癌剤の効果が明確となった。今後詳細な治療法を検討していく(西條)。一方抗癌抗生物質15-deoxspergualin(15-DSG)は腫瘍免疫誘導態も有し担がんマウス腹腔細胞中にIa陽性細胞比が上昇することを見出した。更に新たなIC201物質がIL-1誘導作用を有することが判ったので更に研究を続ける(石塚)。1)に述べたマイクロカプセル封入抗癌剤や塞栓療法については臨床上の適応を更に検索する。3)腫瘍の薬剤耐性と効果の修飾:臨床上重要な白金錯体、CDDPの耐性発現は薬剤の細胞内転入が低下する事が主な原因と考えられ現在DNA損傷の修復面から感受性株と比較している。一方この誘導体の優劣は交差パターンのみで規定されないようであり更に検討を進める(田代)。
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