研究課題/領域番号 |
63015038
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福原 資郎 京都大学, 医学部, 助手 (40142301)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | B細胞腫瘍 / 14q32転座 / 9番染色体 / 転座切断点 / KIS-1遺伝子 / 塩基配列 / mRNA |
研究概要 |
我々の研究室で樹立されたKIS-1細胞株は、現在注目されているKi-1抗原を発現するAnaplastic Lymphomaに由来する。この細胞株はB細胞起源であり、9番染色体短腕内来の14g+マーカー染色体〔t(9i14)(q13iq32)〕をもつ。14番染色体側の切断点(14q32)は免疫グロブリン重鎖遺伝子の座位であることより、我々は切断点近傍の塩基配列の解析を計画した。 今年度は、KIS-1細胞の14q32転座領域における切断点近傍及びそれに対応する胚細胞型の9番と14番染色体断片を単離し、制限酵素地図を作製すると共にその塩基配列を決定した。この切断点近傍で9番染色体上に位置するONA断片を用いた染色体分子雑種形成法は、核型分析と一致して9番染色体短腕でp13領域に銀粒子の集積を示した。このDNA断片は、各種B細胞株で10kbのmRNAをコードし、かつKIS-1細胞においてはt(9i14)陰性細胞株と異なるサイズのmRNAを産生した。さらに、この異常転写産物は1gH遺伝子の転写産物とのキメラとなっていた。以上の近況から、この塩基配列は、9p13に遺伝子座位を持つ新しい遺伝子の一部をなしているものと考えられる。現在、B細胞及びKIS-1細胞かららcDNAを単維し、その塩基配列を解析している。
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