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受容体型癌遺伝子の機能と細胞増殖の脱制御

研究課題

研究課題/領域番号 63015039
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

秋山 徹  京都大学, ウイルス研究所, 助手 (70150745)

研究分担者 山本 雅  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40134621)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1988年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
キーワード癌遺伝子 / 増殖因子受客体 / チロシンキナーゼ / C-erbB-2 / チロシンリン酸化 / トランスフォメーション
研究概要

増殖因子受客体をコードすると考えられる癌原遺伝子C-erbB-2に関し次の知見を得た。〔1〕C-erbB-2遺伝子に種々の変異を導入しSV40のプロモーターにつないだものをNIH3T3細胞にトランスフェクトし細胞癌化能を解析した。(i)細胞膜通過部位のmutant(Vol659→Glu)(活性型mutant)はNIH3T3細胞をトランスフォームする活性をもち、in vitroのチロシンキナーゼ活性が増加していた。(ii)in vivoでも自己リン酸化(主にC末端のTyr-1248)が亢進していた。(iii)活性型mutantによりトランスフォームした細胞では種々のタンパクのチロシンリン酸化が増大していた。(iv)活性型mutantにさらに変異を導入しキナーゼドメインのATP結合部位のLySをMeTに変化させるとキナーゼ活性は消失し、同時に細胞トランスフォーミング活性もなくなった。これらの結果から、このmutantの細胞トランスフォーミング能とチロシンキナーゼ活性の増大との間に密接な関係があることが示唆された。(v)活性型mutantのキナーゼドメインのTyr-877をPheにかえるとトランスフォーミング活性が消失することから、この部位チロシンリン酸化が細胞トランスフォーミング活性に重要な役割を果たしている可能性があると考えられた。(vi)正常C-erbB-2遺伝子のC末230個のアミノ酸を欠失させると弱いトランスフォーミング活性を示した。また活性型mutantのC末230残基を欠失させるとトランスフォーミング活性が増大した。〔2〕C-erbB-2遺伝子は乳癌で比較的高頻度に遺伝子増幅がみられることが知られている。我々の検討では、手術組織50例のうち10例(20%)に遺伝子増幅がみられた。また増幅とリンパ節転移との間に相関関係が見出された。さらに抗体を用いてタンパクレベルでC-erbB-2遺伝子の発現を検討したところ39例中16例(41%)で異常発現がみられ、遺伝子増幅はおこしていないがタンパクを過剰発現している例もかなりあることが判明した。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Akiyama: Mol.Cell.Biol.8. 1019-1026 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] M.Hoshi: Eur.J.Biochem.174. 225-230 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] J.Yokota: Oneogene. 3. 471-475 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] S.Mori: Laboratory Inv.(1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] T.Akiyama: J.Antibiotics. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Ogawara: J.Antibiotics. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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