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骨肉腫の予後因子としての劣性癌遺伝子の変化

研究課題

研究課題/領域番号 63015040
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

山室 隆夫  京都大学, 医学部, 教授 (00088527)

研究分担者 石崎 寛治  京都大学, 放射線生物研究センター, 助手 (70111987)
佐々木 正夫  京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (20013857)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1988年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード骨肉腫 / 予後因子 / 劣性癌遺伝子 / 網膜芽細胞遺伝子 / 体細胞突然変異 / ヘテロ接合性の消失
研究概要

我々は骨肉腫(OS)における劣性癌遺伝子の関与を、網膜芽細胞腫(RB)遺伝子の変化、及び各染色体のヘテロ接合性の変化の検索というアプローチにより検討してきた。その結果約40%のOSにおいてRB遺伝子に何等かの構造異常が認められ、また約66%において13番染色体のヘテロ接合性の消失を認めた。これらの結果はRBにおいて報告されているものと同等であり、RB遺伝子がOSの発生に深く関与していると考えられる。またこれらの中で両親の染色体が識別可能であったもので、RB遺伝子の突然変異の起源を解析したところ、父方由来の13番染色体に有意に偏って生じていることがわかった。この事実は体細胞において、相同染色体における突然変異の感受性に何等の相違が存在することを示唆する。さらに、RBと異なりOSでは13番以外の染色体においてもヘテロ接合性が消失しており、その中でも特に17番染色体にでは高頻度に変化しいることがわかった。このことにより17番染色体OSにおける新たな劣性癌遺伝子が存在していることが想定される。その遺伝子を追求するために、まず共通してヘテロ接合性が消失している部分の同定を、17番染色体上の多数の多型性プローブを用いて試みた。その結果共通して変化している部分は17p13の一部であることがわかった。治療開始後一年以上経過した症例において、この部分の変化の有無と肺転移出現までの期間の相関をみたところ、変化していた腫瘍では変化していないものに比べて、有意に早期に転移巣が出現していることがわかり、17p13になる問題の遺伝子が肺転移に関与している可能性を示唆する結果が得られた。今後の研究としては、更に経過観察を継続し治療等の他の因子を含めた解析でこの相関関係を検討することと、17p13に存在する遺伝子の同定が考えられる。この遺伝子の有力な候補としてはp53遺伝子が考えられ、この遺伝子のOSおにける構造・発現の変化の検索を行う予定である。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Junya,Toguchida: Cancer Research. 48. 3939-3943 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Junya,Toguchida: Nature. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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