研究課題/領域番号 |
63015051
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上杉 晴一 大阪大学, 薬学部, 助教授 (70028851)
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研究分担者 |
田中 俊樹 蛋白工学研究所, 主任研究員 (70171775)
西川 諭 大阪大学, 薬学部, 助手 (70150307)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1988年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | c-myc / 蛋白質 / 遺伝子工学 / 菌体外分泌 / シグナルペプチド / 蛋白質工学 / DNA / ロイシンジッパー |
研究概要 |
本研究の目的は、c-myc遺伝子産物である蛋白質(439アミノ酸残基より成る)のうち、特にDNA結合に関与すると推定されるC末端領域(178アミノ酸)を大腸菌を用いて大量調製し、その構造とDNAとの相互作用を調べることである。 1.種々の発現系の検討 c-myc遺伝子は3つのエクソンから構成され、蛋白質の構想遺伝子はエクソン2および3に存在する。このエクソン3部分に対応する蛋白質の発現を目指して、trpプロモーターを利用し、直接発現、融合蛋白質としての発現、菌体外分泌法により直接発現の3種の系を検討した。直接発現には、我々の教室で開発したヒト成長ホルモン用のプラスミドを用いた。融合蛋白質法では、ヒト成長ホルモンの一部をN末端側にもち、連結部にα-トロンビンによる切断配列をもつペプチド断片をそう入した融合蛋白質を設計した。分泌法では、アルカリホスファターゼのシグナルペプチドをN末端に連結した蛋白質を設計した。これらの系における発現を試みた結果、分泌法が最も有望であった。 2.菌体外分泌系によるc-myc蛋白質(262-439)の調整 まず野性型のアルカリホスファクターゼのシグナル配列を利用した、系を調べると、シグナルペプチドの切断が起こっていないと思われる蛋白質が主生成物であった。そこで、シグナル配列の疏水性アミノ酸領域を9個のロイシンの連続配列で置き換えた変異体シグナルを利用すると、目的の蛋白質が、全蛋白質の5%程度生産された。しかし、このものはペリプラズム中に分泌されるものの水に難溶らしく、不溶性画分に回収された。7M尿素を加えて可溶化し、ヘパリン-セファデックスのカラムクロマトグラフィーを行い精製した。 今後、この蛋白質のDNAとの結合能を調べる予定である。
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