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細胞増殖、分化の制御におけるアデノウイルスE1A癌遺伝子の機能

研究課題

研究課題/領域番号 63015093
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関東京理科大学

研究代表者

小田 鈎一郎  東京理科大学, 基礎工学部生物工学科, 教授 (40012736)

研究分担者 中田 進  東京理科大学, 基礎工学部生物工学科, 助手 (90129255)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1988年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
キーワードE1A遺伝子 / フイブロネクチン遺伝子 / 網膜芽腫遺伝子 / 細胞周期転写制御 / ヒト胎児性癌細胞 / 細胞のトランスフォーメーション
研究概要

アデノE1A癌遺伝子には転写調節を司る3つのドメイン(1)(2)(3)がある。ドメイン(1)(2)はエンハンサー活性の抑制に関与し、(3)は或糖の遺伝子の転写促進に関与している。最近細胞のトランスフォーメーションは、ドメイン(1)(2)、すなわち或糖の遺伝子の転写抑制が重要であることが分かってきた。
<1>細胞周期がG_0/G_1からS期へと移行する過程で、E1A遺伝子により発現が抑制される細胞遺伝子のcDNAを数クローン単離した。その中の1つフイブロネクチン(FN)遺伝子の転写制御領域を固相化プローブによる特定塩基配列濃縮法を用いて単離することに成功した。その塩基配列を決定した結果、ヒト胎児性癌細胞(EC)NEC14株より単離したものはヒト脾細胞より単離されたものに比べ36塩基欠失していることが分かった。この領域中、癌蛋白の標的となる塩基配列を決定中である。
<2>Transactivationに関与するドメイン(3)をもたないE1A遺伝子12ScDNA(ドメイン(1)(2)は存在)の発現により、細胞周期がG_0/G_1からS期へと進行する過程で活性化される細胞遺伝子のcDNAを10クローン以上単離した。この活性化がE1A12ScDNAにコードされた蛋白と、網膜芽腫(RB)遺伝子産物との複合体形成によるものか否かを解析するためにRB蛋白に対する抗体を作製した。
<3>未分化EC細胞で働くE1A類似転写調節機能をもつ癌遺伝子を単離するために、アデノウイルスE1B発現ラット細胞にE1A遺伝子を導入するとフォーカスを形成する2段階トランスフォーメーション系を確立した。通常E1A遺伝子とE1B遺伝子の混合を細胞に導入してもフォーカスは形成されないが、E1B遺伝子の上流にアデノエンハンサーまたはβアクチンプロモーターを付加してその発現レベルを増大させるとE1A遺伝子の同時導入によりフォーカスが形成されることが分った。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] E.Hara;S.Nakada;K.Takehana;T.Nakajima;T.Lino;K.Oda.: Gene. 70. 97-106 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Tsurui;E.Hara;S.Nakada:K.Oda,A.Wada: Nucleic Acid Research.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] K.Tsutsui;E.Hara;T.Hasegawa;S.Nakada;K.Oda: Journal of Virology.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] T.Hasegawa;S.NaKada;T.Nakajima;K.Oda;S.Sekiya: EMBO Journal.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 渋谷正史,山元雅 編著,小田鈎一郎: "がん遺伝子研究 最近の進歩「がん遺伝子による細胞遺伝子の発現調節」" 中外医学社, 273-285 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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