研究課題/領域番号 |
63015094
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
仁井谷 久暢 日本医科大学, 医学部, 教授 (10076945)
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研究分担者 |
小林 国彦 日本医科大学, 医学部, 助手 (30205455)
倉根 修二 日本医科大学, 医学部, 助手 (70186493)
渋谷 昌彦 日本医科大学, 医学部, 助手 (50142534)
青山 昭徳 日本医科大学, 医学部, 講師 (60089688)
矢野 侃 日本医科大学, 医学部, 助教授 (00133447)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1988年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | Lymphokine activated killer(LAK)cell / 養子免疫療法 / 抗癌剤 / 肺癌 / corticosteroid |
研究概要 |
1.抗癌剤のLymphokine activated killer(LAK)細胞誘導能に及ぼす影響:(1)in vitroにおける最高血中濃度と1/10最高血中濃度のvincristin(VCR)、Vindesine(VDS)、cisplatin(CDDP)、adriamycin(ADM)、mitomycinC(MMC)により健常人末梢血リンパ球の前処置はInterleukin-2(IL-2)によるリンパ球のLAK細胞誘導能に影響を与えなかった。(2)原発性非小細胞肺癌患者12例にCDDP+VDS併用療法を施行した後のLAK細胞誘導能は1〜2週後に低下し、4週後でも前値に回復しなかった。原発性非小細胞肺癌患者の術後補助化学療法としてCDDPを投与した14例のLAK誘導能はCDDP投与1週後に低下したが2週後には前値に回復した。2.誘導されたLAK細胞に及ぼす抗癌剤の影響:VCR、VDS、CDDP、ADM、MMCは1/10最高血中濃度では誘導されたLAK細胞の活性に影響を及ぼさなかった。最高血中濃度のVCR、VDS、CDDPはLAK活性に影響を及ぼさなかったが、ADM、MMCは軽度であるが有意に抑制した。3.抗癌剤処理後の腫瘍細胞に対するLAK細胞の感受性の変化:ADM、MMC、CDDPの最高血中濃度で処置された腫瘍細胞に対するLAK活性は抗癌剤無処置のControl群に対するLAK活性に比べて変化は認められなかった。しかし、CDDP、MMCによる頻回暴露後の腫瘍細胞に対するLAK活性は抗癌剤暴露前の腫瘍細胞に対するLAK活性よりも増強した。 4.(1)Human tumor cell clonogenic assay(HTCA)を用いた抗癌剤とLAK細胞併用の効果に関する検討:抗癌剤→LAK細胞の連続投与によるコロニー抑制率は癌剤単独もしくは、LAK細胞単独に比較してさらに増強された。(2)LAK細胞に及ぼすcorticosteroidの影響(in vitroにおける検討:corticostevoidはLAK細胞のeffector phaseには影響を及ぼさなかった。(3)肺癌患者を対象に、現在LAK細胞を用いた養子免疫療法の効率の良いシステムの開発と至適投与条件を検討中である。今後、更に化学療法とLAK細胞を用いた養子免疫療法の併用をも検討する予定である。
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