研究課題/領域番号 |
63042007
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | がん調査 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
重松 信昭 九州大学, 医学部, 教授 (40038683)
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研究分担者 |
LIU ChongーZh 昆明医学院Kunming Medical College, Chest Surge, Professor
STEVEN Piant The Johns Hopkins Oncology Center, Oncolo, Director
栗田 幸男 国立療養所田川新生病院, 厚生技官 (50102067)
池田 東吾 九州大学, 医学部, 講師 (50038725)
廣畑 富雄 九州大学, 医学部, 教授 (50102075)
PIANTADOSI Steven The Johns Hopkins Oncology Center Oncology Biostatistics, Director
CHONG-ZHI Liu Kunming Medical College Chest Surgery, Professor
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1989年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1988年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 米国 / 中国雲南地区 / 疫学 / 病理学 / 腺癌(女性中心) |
研究概要 |
現在世界各国とくに本邦のほか米国・中国などにおいて、非喫煙者肺癌したがって女性肺癌の増加の報告が続いている。したがって本邦例と上記両国の女性肺癌発生要因とくに環境因子につきその実態を調査し、さらに症例の比較検討を行ってきた。 1)環境要因の調査 (1)疫学的には米国国立癌研究所を中心にLinear regression methodsによるMapping studyがあり、その報告者を分担研究者として、同じ方法により本邦の環境因子と比較した。結果として、両国間の差があり、煙草消費の平均期間が日本の人口においてより短くて肺癌の主要原因に上ってこないこと、米国では職業性暴露やUrbanityが有意の問題点となっている。今後さらに、両国の調査因子を共通にし、死亡率が異常に高いあるいは低い地域を明らかにする。 (2)(1)の今後の課題としてあげている死亡率が異常に高い地区として、中国宣威地区の女性肺癌死亡率は世界で最も高率と報告されているが、今回調査した富源地区でも人口1万対14.8という宣威地区と同じくらいに高率であった。そして、この地区内における女性肺癌死亡率が町村別では人口1万対34.7という高いところと1.4という低いところがあり、地区内町村別に差がみられた。男女比は1.9:1であった。1974ー1976年と1986ー1988年の両期間の比較ではほぼ同率であった。今後の課題として、上記のような地区内でも隣接する町村別に女性肺癌死亡率に大きな差があるので、Case control studyを実施するようにしている。 2)切除肺腺癌の検討 (1)切除例については本邦例は細気管支肺胞癌の率が高く、米国例(国立癌研およびJohns Hopkins Univ.)は腺癌のSolid型(低分化)および大細胞癌の比率が高かった。(表1)。現在、喫煙歴との関連および切除病巣よりのオンコジンを検討しつつある。 (2)中国宣威地区例では著明な炭粉沈着と線維化と腺癌低分化型の3つが特徴で、富源地区肺では炭粉沈着以外は本邦例との差異が明かといい難い。したがってまず住居の燃料・食生活の各地区差異、電顕標本の癌巣部や線維化などにおける含有金属分析を実施中である。
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