研究課題/領域番号 |
63043048
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研究種目 |
海外学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
矢野 友久 鳥取大学, 農学部, 教授 (80032085)
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研究分担者 |
中野 芳輔 九州大学, 農学部, 助手 (60038320)
天谷 孝夫 岡山大学, 農学部, 助教授 (80033265)
古川 郁夫 鳥取大学, 農学部, 助教授 (50032313)
井上 光弘 鳥取大学, 農学部, 助教授 (90032309)
吉田 勲 鳥取大学, 農学部, 教授 (40038237)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 蒸発散量 / 点滴灌漑 / 水収支 / 熱収支 / 汚水処理水 / 塩類集積 / 沙漠化防止 / リモートセンシング |
研究概要 |
本研究は、砂沙漠の農業水利開発に関する指針を確立することを目的として、中国科学院蘭州沙漠研究所のスタッフを共同研究者として行うもので、次の3つの研究テーマを柱としている。 1)砂地開発のための水質源利用 圃場レベルで最適な水管理を行うことによって、砂地開発のための水資源利用法を確立することを目的として、灌漑実験を行った。騰格里沙漠の南東部に位置する沙坡頭実験所の砂の単一層ならびに砂とシルトの2層からなる圃場において、点滴灌漑を用いて、大豆を栽培した条件下で、作物の生育調査、日射量などの気象観測、ならびに根群域内の土壌水分挙動や土壌水分張を長期間にわたって測定して、水収支法、熱収支法によって蒸発散量を推定した。また、水資源が乏しい場合、集落排水の汚水処理水を農業に有効に利用する可能性について、大豆栽培の実験によって検討した。 2)耕地開発利用のための土壌管理 各種灌漑法の適用と塩類集積および除塩との関係を把握することによって、塩水あるいは河川水利用による耕地開発利用のための水管理法および土壌管理法を確立することを目的として、灌漑水の分析と土壌調査を行った。沙坡頭実験所および科尓沁沙漠内の奈曼旗実験所の二つの実験所において、圃場および周辺地域の土壌調査を行って、耕地利用のための土壌の基本的な物理性や化学性を明らかにした。また、黄河水の水質は現在用いられている基準からは問題ないが、多少なりとも塩分を含んでおり、適切な土壌管理が必要であることを指摘した。 3)耕地保護のための沙漠化防止 耕地としての適地判定や沙漠化防止のための牧野としての適地判定、飛砂防止用樹林帯の設計に役立てることを目的として、リモートセンシング解析を試みた。科尓沁奈曼旗実験所の周辺地域を調査対象に、ランドサットデータを用いて、沙漠化現象の実態を把握するため、リモートセンシングの解析を行った。得られたデータと実験所周辺地域の沙漠化分類地図と比較して、新たな沙漠化の分類基準を設けた。また、沙漠化防止対策について、物理的、化学的、生理的な種々の方法を検討するとともに、リモートセンシング解析を活用して、沙漠化の予測法を試みた。
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