研究課題/領域番号 |
63044046
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
新井 栄一 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (50016846)
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研究分担者 |
小栗 慶之 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (90160829)
ROLF Muller 西独重イオン研究所, 線型加速器部, 主任研究員
MUELLER Rolf W. Gesellschaft fuer Schwerionenforschung mbH (W.Germany) (Senior Researcher)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 線型加速器 / 高周波四重極 / 高出力粒子ビ-ム / ビ-ム不安定性 / ビ-ム診断 / ショットキ-雑音 |
研究概要 |
昭和63年度には、まず研究代表者がデンマ-クのニ-ルス・ボ-ア研究所及び西独重イオン研究所を訪れ、線型加速器空洞内部の大出力電荷粒子ビ-ムの状態を非破壊的に診断する方法についての調査を行った。その結果、ビ-ムによって加速器共振空洞内壁に誘起されるショットキ-雑音を周波数解析することにより、ビ-ム粒子のべ-タトロン/シンクロトロン振動だけでなく不安定性の原因となるビ-ムの不整合性が診断できる見通しが得られた。その後研究分担者の一名が西独重イオン研究所に滞在し理論の精密化及び実験を行った。重イオン研究所では高周波四重極線型加速器MAXILACに数ミリアンペアのKr^+イオンを入射し、加速器空洞内にビ-ムにより誘起される雑音記号を測定した。空洞内ピックアップに検出される電流信号の中で、加速器運転周波数(13.3MHz)の成分は測定対象である雑音に比べて極めて大きく、測定の妨げとなる。そこで同軸共振器を用いたバンド阻止フィルタ-を作製して運転周波数成分を減衰させた。雑音信号はスペクトラムアナライザ-により周波数解析された。ビ-ム電流強度が不十分であるため安定した測定は不可能であったが、得られた周波数スペクトル中にビ-ムに起因する数本のピ-クを発見した。この結果の解析は帰国後に行われた。インコヒ-レントな粒子振動を仮定して、ピックアップに生ずる雑音スペクトルの統計的期待値を予測する理論計算手法を開発した。これに現実に予想される粒子振動パラメ-タ-を与えて周波数スペクトルを計算したところ、実測値との間に少なくとも定性的には一致が見られた。従ってビ-ム入射によって生ずるショットキ-雑音信号の周波数解析により、線型加速器中のイオンビ-ムの診断が原理的に可能であることが明らかとなった。 この原理に基き、平成元年度にはまずビ-ム電流の増大等による測定の安定化、高精度化によりビ-ム不安定性の定量的な診断をめざした。研究分担者一名が西独重イオン研究所を再び訪れイオン源の大出力化及び入射レンズ系の調整を行い約20%のビ-ム電流増大を見た。しかし雑音信号測定の安定化には不十分で、従って加速空洞内ビ-ムの定量的診断には至らなかった。次にビ-ム不安定性の原因となる線型加速器空洞内でのビ-ムの不整合性と加速器空洞との相互作用を調べるために、ビ-ムを含んだ加速器空洞の等価回路モデルを設定し、新たに4行4列行列を用いた電圧分布計算手法を開発した。得られた電圧分布をビ-ム軌道方程式にフィ-ドバックすることにより、ビ-ム安定化のために電極に与えるべき修正電圧を計算した。なお実際にこの電圧分布の変化の修正を行う実験については修正電圧発生用増幅回路の製作、準備時間の都合により今後に行うこととなった。
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