研究課題/領域番号 |
63045018
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
宗圓 壽一 (1990) 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (10025984)
宗円 寿一 (1989-1990) 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授
宗圓 寿一 (1988) 京都工芸繊維大, 繊維, 教授
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研究分担者 |
CAKMAK Miko アクロン大学, 高分子工学センター(アメリカ合衆国), 副教授
MIN Kyonsuku アクロン大学, 高分子工学センター(アメリカ合衆国), 助教授
KYU Thein アクロン大学, 高分子工学センター(アメリカ合衆国), 副教授
WHITE James アクロン大学, 高分子工学センター(アメリカ合衆国), 所長
山根 秀樹 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (30191365)
西村 太良 京都工芸繊維大学, 地域共同研究センター, 助教授 (30027883)
北尾 敏男 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (70027879)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1990年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1989年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 高分子混合系 / 混合過程 / 混合機械 / 混合状態 / 力学的性質 |
研究概要 |
本研究は、高分子混合系の製造過程、混合状態、力学的性質等に関する工学的研究を、アメリカ合衆国・アクロン大学・高分子工学センタ-と協力して総合的に行うものである。 アクロン大学・高分子工学センタ-・所長・White教授と本学高分子学科は十数年来の親交があり、同センタ-のKyu副教授、Min助教授は本学の出身者であり、本学高分子学科の山根助手はWhite教授のもとでPhDの学位を取得している。このような両大学間の関係から、1987年5月、両大学間の学術交流に関する覚書と共に学生交流に関する実施細目にも調印された。 アクロン大学の周辺には高分子関連の世界的企業の研究所が集中し、高分子工学センタ-はその中心的な役割を果たしつつ、産学協同の研究を推進しており、本研究のような工学的研究を行うには極めて恵まれた条件下にある。本研究では、この高分子工学センタ-と協力して上述の研究を次の4項目について行った。 (1)混合機械の設計と混合過程に関する研究 (2)混合状態の測定・評価に関する研究 (3)高分子混合系の力学的性質の解析・評価に関する研究 (4)高分子混合系の実用的諸性質と混合成分、混合状態とを関係づける手法の確立 本研究期間中に、本学関係者でアクロン大学・高分子工学センタ-を訪問し、本研究に関わりをもった者の延べ人数は15名にのぼる(本研究による延べ人数は8名)。同高分子工学センタ-より本学に来訪し、研究に参加した者の延べ人数は9名であった。 (1)混合機械の設計と混合過程に関する研究 この研究は主としてアクロン大学・高分子工学センタ-でWhite教授の下で行われた。この研究に関する発表論文の数は、この3年間だけで、実に70に達する。同高分子工学センタ-で開発され、同高分子工学センタ-に設置されている二軸押出機を使用し、本学(北尾、山根ら)で材料(ポリエチレンテレフタレ-トとpーヒドロキシ安息香酸のコポリエステル)を調製して、同高分子工学センタ-で混合実験を行い、本学に持ち帰って混合物の混合状態等を観測・解析した。 (2)混合状態の測定・評価に関する研究 この研究に関連したシステマチックな研究は、主として同高分子工学センタ-のKyu副教授の下で行われた。この研究に関連する研究論文の数は、この3年間で42に達する。本学(宗円ら)で材料(ポリエチレングリコ-ル・モノメチ-ルエ-テルとポリプロピレングリコ-ル)を調製し、高分子工学センタ-に留学中の本学大学院学生(高橋)によって観測・解析が行われた。 (3)高分子混合系の力学的性質の解析・評価に関する研究 この研究は主として本学(宗円、西村太良ら)によって行われた。同高分子工学センタ-に留学中の本学大学院学生(西村一郎)により、同高分子工学センタ-で調製された混合ゴムの試料について、宗円、西村らによって開発された粘弾性測定装置により動的粘弾性が測定され、宗円らによって開発された解析プログラムによって解析された。また伸張試験機により伸張実験が行われ、解析された。 (4)高分子混合系の実用的諸性質と混合成分、混合状態とを関係づける手法の確立 この研究は主として本学(宗円ら)によって行われた。上記3の課題で測定され、解析された結果と、実用的な性質、すなわち、反〓弾性、硬度、破壊強度、破壊伸度、耐摩耗性、耐スリップ性等との相関性を因子分析法により解析し、混合成分と対応させて、混合ゴム、架橋ゴムの設計デ-タベ-スを構築するための基礎的手法を確立した。 上述のような研究成果の他、この研究を通して、アクロン大学と本学との交流が更に深まったこと、研究期間中に大学院学生を派遣して、研究と交流を推進できたことも大きな成果であった。
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