研究課題/領域番号 |
63055034
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研究種目 |
核融合特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
金子 堅司 東京理科大学, 工学部, 助教授 (40016803)
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研究分担者 |
町田 賢司 東京理科大学, 理工学部, 助手 (50089380)
有山 堯 東京理科大学, 工学部, 助手 (60084399)
菊地 正紀 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (90107540)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1988年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | TiCコーティング / SUS304ステンレス鋼 / 温度傾斜場 / 熱疲労 / 高温非弾性変形 / 残留応力 / 剥離現象 / 切り欠き効果 |
研究概要 |
温度勾配が大きく高い熱応力が繰り返し生ずると想定される第一壁候補材料として、TiCを被覆したSUS304ステンレス鋼の高温破壊強度について実験的および計算力学的に検討を行った。 (1)平板試験片を用い熱疲労試験を行った。温度はTiC層側上限600℃であった。平滑試験片では900サイクルの繰り返しでも剥離は一切認められなかったが、切欠き試験片では多くの場合切欠き近傍から剥離が発生し、繰り返しと共に剥離の進展が見られた。次に、FEM数値解析より温度分布解析及びそれに基づく三次元熱応力解析をおこなった。切欠きの有無にかかわらずTiC層内では高い(3500〜4000MPa)応力が発生しているが、切欠き試験片では応力勾配がかなり大きく、このことが剥離に大きく係わっているものと思われる。 (2)角棒試験片による高温下でのリラクゼーション試験では、平均応力が時間の進行と共に減少し凡そ30分程度で定常化する。また、長手方向の温度分布をも考慮してFEM数値解析を行った。解析に用いた材料定数は別に行った高温引っ張り・クリープ試験によって得られた。本実験範囲では剥離は全く観察されなかった。 (3)リング状試験片による検討では、試験片の外周部は高周波加熱され(最高700℃)、内面は水で冷却される。冷却後外周部と端面の残留応力の測定を行った。高温になるほど残留応力も大きい(500MPa)。1.剥離の主要因の一つは母材の熱収縮によってコーティング層に生じる圧縮応力である。2.バフ研磨面へのコーテンィング膜は比較的剥離しやすく、剥離は面の中央付近からでも局所的に発生する。3.表面の仕上げが粗いほど剥離を起こしにくい傾向が見られ、#400紙で仕上げた面については本実験範囲において肉眼での剥離は観察されなかった。但し、顕微鏡下では膜の内部に気泡らしき物が点々と観察される。
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