研究課題/領域番号 |
63060006
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
川合 述史 東京都神経科学総合研究所, 病態神経生理学研衆室, 参事研究員 (00073065)
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研究分担者 |
萩原 健一 東京大学, 薬学部, 助手 (40192265)
島崎 久仁子 東京都神経科学総合研究所, 病態神経生理学研究室, 研究員 (40142153)
三輪 昭子 東京都神経科学総合研究所, 病態神経生理学研究室, 研究員 (60142155)
中嶋 暉躬 東京大学, 薬学部, 教授 (50012597)
佐原 資謹 東京都神経科学総合研究所, 流動研究員 (40206008)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
181,000千円 (直接経費: 181,000千円)
1990年度: 34,000千円 (直接経費: 34,000千円)
1989年度: 57,000千円 (直接経費: 57,000千円)
1988年度: 90,000千円 (直接経費: 90,000千円)
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キーワード | グルタミン酸レセプタ- / グルタミン酸 / JSTX / クモ毒素 / GTP結合蛋白 / 小脳 / 海馬 / 脳虚血 / グルタミン酸レセプター / アビジン・ビオチン / 1-ナフチルアセチルスペルミン / 標識化クモ毒素 / アフィニティーカラム |
研究概要 |
(1)クモ毒素中のグルタミン酸レセプタ-阻害物質の構造活性連関:ジョロウグモ毒素(JSTX群)として16種のクモ毒素の構造を決定し、またそのアナログ化合物を合成してレセプタ-の阻害機構と阻害分子の構造の関連を節足動物神経筋シナプスや哺乳類脳シナプス標本を用い明らかにした。 (2)標識化クモ毒素利用によるグルタミン酸レセプタ-の可視化:放射性ヨ-ド化JSTXを用いオ-トラジオグラフィ-法を用い甲殻類神経筋シナプスにおけるグルタミン酸レセプタ-部位を明らかにした。またビオチンを結合させたクモ毒素JSTXを用い、アビジン・ビオチンの特異的結合反応を利用してラットの小脳および海馬におけるグルタミン酸レセプタ-の分布を組織化学的に明らかにした。 (3)各種組織におけるグルタミン酸レセプタ-の電気生理学的解折:海馬のスライス標本や培養細胞から膜電位固定法やパッチクランプ法により単一チャンネル電流の記録を行いクモ毒素などによる阻害様式の解析を行った。 (4)シナプス前グルタミン酸レセプタ-の発見:イセエビのシナプス前神経膜にシナプス後膜と異なるグルタミン酸レセプタ-の存在を明らかにした。シナプス前膜からはカリウム依存性の過分極電位が発生しこれはクモ毒素で遮断されず、百日咳毒素によって遮断された。この結果からシナプス前膜にはGTP結合蛋白と結合する新しい代謝型のグルタミン酸レセプタ-が存在し、自己受容体として伝達物質放出を調節している機構が明らかになった。 (5)虚血後のスナネズミの海馬よりスライス標本を作成し、血流停止後のさまざまな時間経過でCAI錐体細胞に起こる膜電位変化を記録し、遅延性神経細胞壊死の過程で起こるグルタミン酸放出、カルシウム代謝異常を裏付ける電位変化を観察した。
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