研究課題/領域番号 |
63101006
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
水谷 静夫 東京女子大学, 文理学部, 教授 (60086296)
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研究分担者 |
山梨 正明 京都大学, 教養部, 助教授 (80107086)
白井 賢一郎 中京大学, 教養部, 助教授 (20162753)
郡司 隆男 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (10158892)
樺島 忠夫 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (00046418)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
1988年度: 13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
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キーワード | GPSG / 単一化 / 束縛経路理論 / パラメータの理論 / 意味記述体系 / NBG / タプル論理 / モンタギュー意味論 / 文脈理解 / 自然言語における含意 / 文章生成支援システム |
研究概要 |
いわゆる自然言語の機械処理の基礎となる言語理論は形式化されている必要があるが、これに加え、高度の処理を目指すなら、既成理論の形式化にとゞまらない先行的研究も必要である。この二つの観点から当研究を行った。 1.構文論を中心とする分野ーーまず日本語を扱う形式文法GPSGの立場から、前二年の成果を受け補語構造の文法論・意味論的考究をし、単一化を利用した実験的システムを作った。他に、束縛経路理論の立場からwh疑問文などの新しい扱い方を研究し、理論の拡張を行うと共に機械処理への応用上の問題を検討した。また、パラメータの理論に基づいて、日本語と英語とをそれぞれの典型とするwh句の文法的性質を調べ、両者の違いを生ずるパラメータを追究し一つの仮説を立てた。 2.意味論を中心とする分野ーーNBGクラス論理を背景とする意味記述体系を構築しつゝ、本年度は特に、真偽が直接には問われない感動文や命令文・疑問文の釈義、アナロジに立つ表現の意味の記述法を考察した。別の体系として、従来の引き項・述項の別に立つのではない《タプル論理》の考案に基づき、その形式体系化をすると共にこれを日本語によるQAシステムに応用した。モンタギュー意味論的研究として、日本語の名詞句の特色を明らかにしその明示的意味論を展開した。 3.運用論を中心とする分野ーー潜在文脈の理解を成り立たせる推論の種類を整理し、純粋に意味的な含意、慣習による含意、文脈に依存する含意の、言語学的位置づけを明らかにした。他に、まとまった文章について、知的伝達を目的とする(広義の)論説文の一類の望ましい文章構造を実例から抽出し、その知見に立って、この種の文章を生成するための支援システムをパーソナルコンピュータ上に実現した。
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