研究課題/領域番号 |
63103006
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本間 三郎 東京大学, 原子核研究所, 教授 (10004326)
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研究分担者 |
大隅 秀晃 大阪大学, 理学部, 助手 (70176882)
新富 孝和 高エネルギー物理学研究所, 加速器研究部, 助教授 (10016082)
永江 知文 東京大学, 原子核研究所, 助手 (50198298)
福田 共和 東京大学, 原子核研究所, 助教授 (50116092)
橋本 治 東京大学, 原子核研究, 助教授 (50092292)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
1988年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
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キーワード | 原子核構造 / ハイパー核 / (π、K)反応 / 高速ドリフトチェンバー |
研究概要 |
本年度は、昨年度までに行った(π、K)反応によるハイパー核研究のテスト実験の結果をまとめ、国際会議においてこれを発表した。この実験では、比較的重いハイパー核である^<56>ΛFeの生成について高統計のデータを得ることに成功し、理論計算との比較を行った。 また、これと並行して進めてきている高分解広立体角スペクトロメーターについても、その進行状況及び設計性能について、国際会議において発表を行った。この新しいスペクトロメーターの建設は、順調に進んでいる。今年度は、高計数率ドリフトチェンバーの性能試験、トリガー検出器の改良、高速データ収集系の整備を中心に行った。 高計数率ドリフトチェンバーの性能試験を行うに当っては、その読み出し回路類の製作調整を行い、性能試験用のテストベンチをつくり上げた。この試験の結果、目標性能が達成されていることがわかった。 トリガー検出器は、π中間子と原子核との反応の中から(π,K)反応の事象を選び出すための装置であり、この検出効率を上げるため、トリガー検出器の改良・試験を行った。なかでもエアロジェルチェレンコフカウンターは、重要な役目を持っており、これについては、いくつかのテスト模型を製作して、その最適化を行った。結果として、長さ1.4mというこれまでになく広い領域を覆いつつ、高い検出効率が得られることが期待できることが判明した。 高速データ収集系の開発は、広立体角スペクトロメーターにとって不可欠なものである。今年度は、そのデータ処理系にVMEバスを採用することにし、上記チェンバー、検出器類の性能試験用としてVMEカマックシステムを購入した。これにより、今後、VMEバス上でのインテリジェントなトリガーモジュールの開発等も可能となり、将来、ホストコンピュータとの接続も容易になるようになった。
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